この記事の結論:扉を開けたときだけ点灯させるには、DC電源のプラス(またはマイナス)側にドアスイッチを直列に挟むだけです。仕組みは冷蔵庫の庫内灯と同じ。狭い枠・見せたくない箇所はマグネット式、押し込む位置を確保できる箇所はプッシュ式。接点は扉が開いたときに通電する向き(NC相当)を選び、本設置前に点灯方向を実機で確認します。
どんな現場で使う活用法か
クローゼット・食器棚・下駄箱・什器・引き出しなど、扉を開けたときだけ中を照らしたい収納は多くあります。常時点灯だと消し忘れ・電気の無駄・熱がこもるといった問題が出ますが、ドア開閉連動にすれば扉を開けた瞬間だけ点き、閉めれば自動で消えます。人が触るスイッチが不要なので人感センサーやタイマーと並ぶ「自動化」の定番手法です。
仕組み自体は非常にシンプルで、電源とLEDテープの間にスイッチを1個直列で入れるだけ。追加のコントローラや複雑な制御は要りません。低電圧のDC回路なので扱いやすく、什器の造作や後付けにも向きます。
①
収納・什器
食器棚・クローゼット・ショーケース・引き出しを開けた時だけ照らす。
②
消し忘れゼロ
閉めれば必ず消えるので、常時点灯のムダ・熱こもりを解消。
③
スイッチ不要
壁スイッチを設けずに済み、配線も什器内で完結できる。
④
後付けしやすい
低電圧DC・部材が少なく、既製什器への追加施工も容易。
基本の回路:スイッチを直列に挟むだけ
ドア開閉連動のシンプルな配線
[AC100V] → [DC電源(12/24V)] →+─[ドアスイッチ]─→ [LEDテープ +]
-──────────────→ [LEDテープ -]
・スイッチは+側 or -側どちらか一方に直列
・扉が開く → 接点が閉じる → 通電 → 点灯
・扉が閉まる → 接点が開く → 消灯
複数扉を別々に光らせたい場合
→ 扉ごとにスイッチを付け、各回路を分岐
DC側の分岐や配線の基本は 配線の基礎、複数系統に分けるときは 分岐配線ガイド、電源容量の決め方は 電源容量ガイド を参照してください。
よくある失敗:「扉を閉めたときに点いてしまう(動作が逆)」
スイッチの接点仕様が逆だと、扉を閉めたときに点灯してしまいます。扉が開いたときに点けたいので、原理はノーマルクローズ(NC)相当(=押されていない/磁石が離れた状態で通電)。マグネット式は「磁石が近づくと開く」タイプを選びます。仕様は製品で異なるので、本設置前に電源とテープをつないでスイッチを手で操作し、点灯方向を確かめてください。
ドアスイッチ2種の比較
| 比較項目 |
マグネット式(磁気) |
プッシュ式(押しボタン) |
| 検知方式 |
磁石の接近をリードスイッチが検知 |
扉がボタンを物理的に押し込む |
| 可動部・摩耗 |
非接触で摩耗しにくい 耐久◎ |
可動部あり・埃/摩耗の影響 |
| 取付精度 |
検知範囲内ならラフでも可 |
押し込む位置を正確に |
| 見た目 |
ほぼ隠せる |
ボタンが見えやすい |
| 向く扉 |
開き扉・引き戸・引き出し・広く対応 |
押し込み位置を取れる開き扉 |
| 建て付けのズレ |
強い(磁力の範囲で吸収) |
弱い(位置がずれると効かない) |
選定・接点の考え方(早見)
電源・テープ
電圧DC12V/24V
容量W/m×長さ+2割
設置什器内・放熱確保
スイッチの接点
動作開扉で通電
接点NC相当
定格DC電流に余裕
配線・確認
挟む位置+or-側 直列
接続戻せる端子で
試験本設置前に方向確認
スイッチの電流定格に注意:ドアスイッチはLEDテープの負荷電流が流れる接点です。テープの消費電力(W)÷電圧(V)で電流を出し、スイッチの定格に余裕を持たせて選びます。長尺で電流が大きい場合はスイッチで直接切らず、リレー・接触器を介してドアスイッチは制御信号だけに使う構成が安全です。接続は端子台・WAGOで戻せる形にしておくと保守が楽です。
施工手順(後付けの流れ)
- 照らしたい扉・収納と、LEDテープを仕込む位置(棚下・側板など)を決める。
- テープの消費電力から電源容量とスイッチ電流定格を計算し、部材を選ぶ。
- マグネット式/プッシュ式を選び、扉が開いたときに通電する接点の製品を用意する。
- 電源の+(または-)側にスイッチを直列に配線する。接続は戻せる端子で。
- スイッチを扉の開閉に合わせた位置に取り付ける(磁石は枠と扉に対で、プッシュは押し込む位置に)。
- 本設置前に通電試験で、扉を開けて点灯・閉めて消灯するか、発熱・チラつきがないかを確認する。
活用チェックリスト
- 照らす扉・収納とテープの仕込み位置を決めた
- テープの消費電力から電源容量とスイッチ電流定格を算出した
- 設置環境に合わせマグネット式/プッシュ式を選んだ
- 「扉が開いたときに通電する」接点(NC相当)の製品を選んだ
- 電源の+または-側にスイッチを直列で配線した
- 電流が大きい場合はリレー・接触器を介する構成にした
- 接続は戻せる端子(端子台・WAGO)で行った
- 本設置前に通電試験で点灯方向・発熱・チラつきを確認した
よくある質問
Q. 扉を開けたときだけLEDテープを点灯させるにはどんな部材が必要ですか?
必要なのは、DC12VまたはDC24Vの電源(LEDテープに合わせたもの)、LEDテープ本体、そして扉の開閉を検知するスイッチの3点です。扉スイッチには主に2種類あり、ひとつはマグネット(磁石)式のドアスイッチで、扉側に磁石、枠側にリードスイッチを付け、扉が閉まって磁石が近づくと接点が切り替わる方式です。もうひとつはプッシュ式(押しボタン式)で、扉が閉まるとボタンが押し込まれる位置に取り付けます。冷蔵庫の庫内灯と同じ仕組みで、扉が開くと点き、閉まると消えます。配線は、電源のプラス側(またはマイナス側)にスイッチを直列に挟むだけのシンプルな構成で、扉の開閉に合わせてLEDテープへの通電がオンオフされます。什器・食器棚・クローゼット・下駄箱・引き出しなど、扉や引き出しのある収納全般に応用できます。
Q. マグネット式とプッシュ式のドアスイッチはどう使い分けますか?
マグネット式は、扉と枠の隙間に磁石とスイッチを埋め込む・貼り付ける方式で、可動部が擦れないため耐久性が高く、見た目もほぼ隠せるのが利点です。扉の建て付けが多少ずれても磁石の検知範囲内なら動作するので、開き扉・引き戸・引き出しなど幅広く使えます。プッシュ式は物理的にボタンを押し込む方式で、確実にオンオフしますが、扉が当たる位置に正確に取り付ける必要があり、可動部があるぶん埃や摩耗の影響を受けます。狭い枠内やスライド扉、見せたくない箇所ではマグネット式、既製什器で押し込む位置を確保しやすい箇所ではプッシュ式、と切り分けると失敗しにくいです。どちらも接点の向き(扉が開いたときに通電するか)を確認して選ぶことが重要です。
Q. 扉を開けたときに点灯するには接点はどちらを選べばいいですか?
扉を開けたとき(=スイッチが押されていない・磁石が離れた状態)に通電したいので、原理としてはノーマルクローズ(NC=ボタンが押されていない状態で閉じている接点)を使います。冷蔵庫の庫内灯と同じで、扉が閉まってボタンが押されると接点が開いて消灯し、扉が開くと接点が閉じて点灯します。マグネット式の場合は、磁石が近づいたとき(扉が閉まったとき)に開くタイプを選べば、扉を開けると点灯します。製品によってノーマルオープン/ノーマルクローズや、磁石が近づくと開く/閉じるの仕様が異なるため、購入前にデータシートで「扉が開いたときに点灯する動作になるか」を必ず確認してください。仕様が逆だと扉を閉めたときに点灯してしまいます。動作が不安なときは、配線前に電源とテープをつないでスイッチを手で操作し、点灯方向を確かめてから本設置すると確実です。
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