配線・制御ガイド

LEDテープを自動で点灯・消灯させる方法
タイマー/自動点滅器の配線と接点容量の選び方

更新日: 2026年6月16日|LED PRO SHOP 編集部

看板やLED間接照明の「消し忘れ・点け忘れ」は、電気代の無駄だけでなく施主からのクレームにもつながります。自動点消灯はタイマー・自動点滅器(光センサー)・人感センサー・スマートコントローラの4方式があり、用途と配線位置(AC一次側/DC二次側)を間違えると正しく動きません。本記事は4方式の違い・配線位置・突入電流に対する接点容量の選び方を、施工業者の現場目線で数値とともに整理します。

▶ 結論から

基本はLED電源(ACアダプタ/ドライバ)のAC一次側でタイマー制御します。機器の接点容量は定常電流ではなく突入電流(インラッシュ)を基準に余裕を取り、複数台をまとめて入れる場合は溶着に注意。屋外サインは「自動点滅器で点灯+タイマーで消灯」、曜日で営業時間が変わる店舗は週間式タイマーかスマートコントローラが向きます。

1. 自動点消灯の4方式と向く用途

「自動で点けて消す」と一口に言っても、何をトリガーにするかで方式が分かれます。まずは4方式の特徴を押さえます。制御の決め手(時刻なのか・明るさなのか・人なのか)と、どこに機器を入れるか(AC一次側/DC二次側)が選定の軸です。

方式制御の決め手配線位置向く用途主な注意点
プログラムタイマー
(24時間式/週間式)
時刻AC一次側営業時間が固定の看板・間接照明停電時刻ズレ(電池バックアップ有無)・接点容量
自動点滅器
(光センサー/EEスイッチ)
周囲の明るさAC一次側屋外看板・サイン(日没点灯)受光部の設置場所・他光源での誤動作
人感センサー人の動きAC一次/DC二次通路・トイレ・倉庫の常時消灯検知範囲・点灯保持時間の設定
スマート/Wi-Fi
コントローラ
アプリ/スケジュール/音声DC二次側調光・シーン・遠隔も欲しい店舗通信障害・停電復帰動作・電源容量

ポイント:タイマー・自動点滅器はAC100Vをそのまま入切するため電源ごと(電源+テープ全体)を制御します。一方スマートコントローラはDC側でPWM調光しながらスケジュール点灯するため、調光・演出と自動化を同時にやりたいときに使い分けます。

2. タイマーは「電源の前」か「電源の後ろ」か

もっとも迷うのが、タイマーをLED電源(ACアダプタ/LEDドライバ)の一次側(コンセント側)に入れるか、二次側(電源とテープの間のDC配線)に入れるかです。基本は一次側です。

配線位置制御するもの使う機器向き/注意
AC一次側
(コンセント〜電源の前)
AC100V(電源ごと入切)プラグインタイマー/自動点滅器/タイマースイッチ確実・配線がシンプル。固定配線への組込は電気工事士が必要
DC二次側
(電源〜テープの間)
DC出力(例:DC24V)DC対応スマートコントローラ/RFコントローラ機器の定格電圧・電流がDC出力に合うこと。調光と併用向き

DC二次側に汎用のAC用タイマーを入れるのは誤りです。DC回路に入れる機器はDC対応・出力電圧(12V/24V等)・許容電流がテープの消費電流以上であることを必ず確認してください。スマートコントローラの多くはDC入力でスケジュール・調光・調色までこなせるため、二次側制御はこのタイプが中心になります。

3. 接点容量は「突入電流」で選ぶ(計算例)

タイマーや自動点滅器が早期に壊れる最大の原因が突入電流(インラッシュカレント)です。スイッチング式のLED電源は、電源投入の一瞬だけ定格入力電流の数倍〜数十倍の電流が流れます。定常電流だけ見て接点容量を選ぶと、投入のたびに接点が傷み、やがて溶着(くっついて切れない)・接触不良を起こします。

定常電流の目安(AC100V側)

60W電源 1台
約0.7A
100W÷100V÷力率の概算
100W電源 1台
約1.1A
力率0.9で概算
100W×5台
約5.5A
定常はまだ余裕に見えるが…
突入電流
定格の数十倍
投入の一瞬・台数分が合算

定常で5.5A程度でも、5台を1つのタイマーで同時投入すると突入電流は各台の合算となり、瞬間的に数十Aに達することがあります。これが15A定格の接点を溶着させる典型パターンです。

突入電流への対策(いずれか・併用):
① 接点容量を突入に対して十分大きく取る(余裕率を見る)
② 電源を複数回路・複数タイマーに分けて投入を分散する
③ 突入電流抑制(NTCサーミスタ/インラッシュリミッタ)内蔵の電源を選ぶ
④ ゼロクロス式ソリッドステートリレー(SSR)を併用する

電源のデータシートには「Inrush current(突入電流)」が記載されています。その値 × 同時投入する台数を見積もり、機器の接点容量・ブレーカー定格に余裕があるか必ず確認してください。突入電流でブレーカーが落ちる症状の詳しい対処は、関連ガイドも参照してください。

4. 用途別・おすすめの自動化方式(早見表)

用途・状況おすすめ方式ねらい
営業時間が毎日固定の袖看板・店内サイン24時間式タイマー確実・低コストで時刻通りに入切
日没で点け・閉店時刻で消す屋外サイン自動点滅器(点灯)+タイマー(消灯)季節で変わる日没に追従しつつ確実に消灯
曜日で営業時間が違う店舗週間式タイマー/スマートコントローラ曜日別スケジュールに対応
調光・演出(色替え)も自動化したいスマート(Wi-Fi/BLE)コントローラスケジュール+調光・シーンを1台で
人がいる時だけ点灯(通路・倉庫・トイレ)人感センサー無人時の常時消灯で省エネ
遠隔で店舗外から入切・確認したいWi-Fiコントローラ(クラウド連携)スマホで遠隔操作・状態確認

5. 自動点消灯の施工手順

6. 施工チェックリスト

7. よくある質問(FAQ)

LEDテープのタイマーは電源(ACアダプタ)の前と後ろ、どちらに入れますか?
原則はAC一次側、つまりLED電源(ACアダプタ・LEDドライバ)よりコンセント側にタイマーを入れます。コンセントとアダプタの間にプラグインタイマーをはさむ、または分電盤・スイッチボックスでAC100Vを時刻制御する方法です。電源ごと切るので確実で、配線もシンプルです。DC二次側(電源とテープの間)で切る方式は、タイマーの定格電圧・電流がDC出力(例:DC24V)に合っている必要があり、スマートコントローラのようにDC対応・スケジュール機能を持つ機器を使う場合に限ります。なお、AC100Vを壁内で固定配線してタイマースイッチを組み込む工事は電気工事士の資格が必要です(コンセント差込のプラグインタイマーは資格不要)。
タイマーや自動点滅器の接点容量はどう選べばいいですか?
定常電流ではなく「突入電流(インラッシュ)」を基準に余裕を見て選びます。スイッチング式のLED電源は投入の瞬間、定格入力電流の数倍〜数十倍の突入電流が一瞬流れます。複数台の電源を1つのタイマーでまとめて入れると突入電流が合算され、接点が溶着したり寿命が極端に縮みます。対策は、(1)機器の接点容量を突入に対して十分大きく取る、(2)電源を複数回路に分けて投入を分散する、(3)突入電流抑制回路(NTCサーミスタやインラッシュリミッタ)内蔵の電源を使う、(4)ゼロクロス式のソリッドステートリレー(SSR)を併用する、のいずれかです。電源のデータシートにある「Inrush current(突入電流)」値と接続台数を必ず確認してください。
屋外看板を日没で自動点灯させたいのですが、何を使えばいいですか?
日没・日の出で自動的に点いて消したい屋外サイン・袖看板には、周囲の明るさで動作する自動点滅器(光センサー・EEスイッチ)が定番です。点灯は日没連動で確実になりますが、深夜も点きっぱなしになるため、閉店時刻に確実に消したい場合はタイマー(時刻制御)と併用し「日没で点灯・指定時刻で消灯」の組み合わせにします。週間式タイマーやスマートコントローラなら、曜日ごとに営業時間が違う店舗にも対応できます。光センサーは受光部に他の照明や日中の反射光が当たると誤動作するため、設置場所(北向き・直射や他光源を避ける)に注意します。

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