LEDテープ用のアルミフレーム(プロファイル/チャンネル)は、現場で長さを合わせて切断することがほとんどです。切り口の直角度・きれいさ・端面仕上げがそのまま見栄えと納まりに直結し、雑に切ると突き合わせに隙間ができたり、エンドキャップが付かなかったりします。本記事では、寸法取り(エンドキャップや45度留めの控え)→工具選び→直角・45度の切断→バリ取り・面取り→カバー切断→切粉の絶縁清掃までを施工業者向けに手順化します。切断後にテープが点かない・ショートする事故の防ぎ方も解説します。

1. 切る前の段取り(寸法取りとけがき)

失敗の大半は切断そのものより寸法取りで起きます。設置の有効長だけでなく、端部の納まりを先に決めてから寸法を出します。

納まり 切断寸法の考え方 注意点
直線・I字(直角切り) 有効長で切る。突き合わせは端面どうしを直角で合わせる 直角度が出ていないと隙間・段差が出る
かぶせ式エンドキャップ フレームは有効長のまま(キャップが外側にかぶさる) キャップ厚の分だけ全体が長くなる
突き当て式エンドキャップ 有効長 −(左右キャップ厚の合計)で切る キャップ厚は製品ごとに実測して引く
コーナー45度留め 外寸基準で各辺の長い側を取り、左右の45度向きを指定 留めの向き(右上がり/左上がり)を取り違えない
けがきと試し切り
本番前に余り材で一度試し切りして、刃の厚み(切りしろ)とエンドキャップの実寸を確認します。けがきは油性ペンより、傷を付けるけがき針+直角定規(スコヤ)のほうが正確です。切断面の片側を「捨て側」と決めておくと、刃厚のズレを逃がせます。

2. 工具別の比較(何で切るか)

溝形のアルミプロファイルは、丸い棒材とは違いつぶれやすい・刃が引っかかりやすいのが特徴です。工具ごとの向き不向きを押さえて選びます。

工具 直角度・仕上がり 適する場面 / 注意
卓上スライド丸ノコ+アルミ用チップソー(多歯) 直角・45度とも正確 本数が多い・留め継ぎ多用に最適。非鉄金属用の刃数の多い刃を使う
金属用弓鋸(細目)+マイターボックス ガイドで直角が安定 少量・現場対応に安価。細目の刃でゆっくり引く
高速切断機(砥石) 中(火花・バリ大) 太い・厚い材向き。発熱・切粉・バリが多く端面処理が必須
パイプカッター 不可 溝形は変形 溝形プロファイルには使わない。丸パイプ専用
ハンドニブラ・カッター 低(薄物のカバー向き) 金属本体には不向き。薄いカバー材の調整に
⚠ チップソー・砥石の取り違えに注意
木工用チップソーや鉄工用砥石でアルミを切ると、刃の目詰まり・材の溶着・キックバックの危険があります。アルミ(非鉄金属)にはアルミ用の刃数の多いチップソーを使い、回転数や送りはメーカー指定を守ってください。保護メガネ・手袋・防じんは必須です。

3. 直角切断と45度留めの手順

材を固定する 溝形はつぶれやすいので、当て木やクランプでしっかり固定。フレームが動くと直角が狂う。
角度を決める 直線は90度(直角)。コーナーは45度。スライド丸ノコならマイター角度を固定、手鋸ならマイターボックスの溝を使う。
けがき線の「捨て側」を切る 刃厚の分だけ寸法が短くなるので、残す側に線を残し、捨て側を削るイメージで切る。
ゆっくり一定速度で 無理に押し込まず一定の送りで。発熱・溶着・バリを抑え、切り口の直角を保つ。
留め継ぎは仮合わせ 45度どうしを突き合わせて隙間が出ないか仮確認。隙間が出たら角度を微調整して再切断。
45度留めをきれいに見せるコツ
コーナーの留め継ぎは、左右の角度がわずかにズレるだけで隙間が目立ちます。同じ設定のまま左右を一度に切る(一方を裏返して同じ治具で切る)と角度が揃いやすく、仕上がりが安定します。

4. バリ取り・端面仕上げとカバーの切断

切っただけでは端面にバリ(かえり)が残ります。バリはテープの被覆や絶縁を傷つける・カバーがはまらない・手を切る原因になるので必ず処理します。

バリ取り・面取り
ヤスリやバリ取りツールで角を軽く落とす。溝の内側のバリはカバーの差し込みを妨げるので特に丁寧に。
端面の平滑化
突き合わせ面は細目ヤスリで平らに。直角が出ているか定規で当たりを確認。
ディフューザーの切断
乳白・透明カバーはフレームと同寸またはわずかに短く。薄手はカッター、厚手は細目鋸で。割れ・欠けに注意。
⚠ 切粉の絶縁・清掃(点かない/ショートの主因)
アルミの切粉は導電性があり、フレーム内に残るとテープの端子間やはんだ部に橋を架けて短絡・誤点灯を起こします。切断後はエアブローや清掃で切粉を完全に除去してください。さらに、フレームは金属(導通体)なので、テープ裏・はんだ・コネクタがフレーム地金に直接触れないよう絶縁テープで養生します。点灯しない場合は、テープのカット位置ズレや、切断時の振動によるコネクタの緩みもあわせて確認します。
切断・端面処理チェックリスト
□ 有効長+端部納まり(キャップ・留め)を踏まえて寸法を出したか
□ 余り材で試し切りし、刃厚と実寸を確認したか
□ アルミ用の刃/鋸を使い、材を確実に固定したか
□ 直角・45度の角度が出ているか定規で確認したか
□ バリ取り・面取り・端面の平滑化をしたか
□ カバーをフレームに合わせて切ったか
□ 切粉を完全に除去し、テープとフレームの絶縁養生をしたか

よくある質問

アルミフレーム(LEDプロファイル)は何で切るのがきれいですか?
直角度ときれいな切り口を最優先するなら、卓上スライド丸ノコにアルミ・非鉄金属用のチップソー(刃数の多い多歯タイプ)を付けて切るのが確実です。マイターゲージで角度を固定でき、45度留めも正確に出せます。少量・現場対応なら、金属用の細目の弓鋸とマイターボックス(角度ガイド付きの切断台)の組み合わせが安価で扱いやすいです。丸い棒状でなく溝形(チャンネル)のプロファイルにはパイプカッターは不向きで、変形やつぶれの原因になります。いずれの工具でも、切断後のバリ取りと端面仕上げまでをセットで行うことが仕上がりの差になります。
アルミフレームの切断寸法はどう決めればよいですか?
直角の突き合わせ(直線・I字)の場合は、基本は設置する有効長で切りますが、両端にエンドキャップを付けるならキャップの肉厚分を引くか出すかを製品ごとに確認します。キャップが本体にかぶさるタイプならフレームは有効長のまま、キャップがフレーム端面に突き当たるタイプなら左右のキャップ厚を足した寸法で考えます。コーナーを45度留め(留め継ぎ)でつなぐ場合は、内寸と外寸が変わるため、外寸基準で各辺の長い側の寸法を取り、45度の向き(左右)を間違えないようにけがいてから切ります。最初に余り材で一度試し切りして、実寸を確認してから本番を切ると失敗が減ります。
切断後にLEDテープが点かない・ショートする原因は何ですか?
アルミの切粉(金属粉)がフレーム内に残ると、導電性があるためテープの端子間やはんだ部に橋を架けて短絡や誤点灯の原因になります。切断後はエアブローや清掃で切粉を必ず除去してください。また、フレーム自体は金属(導通体)なので、テープの基板裏やはんだ・コネクタ部が直接フレーム金属に触れないよう、絶縁テープや絶縁チューブで養生します。バリが残っているとテープの被覆や絶縁層を傷つけるので、面取りで角を落とすことも大切です。点かない場合は、テープのカット位置がずれていないか、切断時の振動でコネクタが緩んでいないかもあわせて確認します。

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