教育施設 導入事例

学校・教室のLED照明導入事例
500lx均一・UGR16で授業集中度向上

市立中学校8教室・廊下・特別教室へのLED全面導入。5000K/Ra80/500lx均一・UGR16達成・フリッカーフリーで授業集中度+18%・電力53%削減。

学校・教室LED照明導入事例
53% 電力削減率
120万円 年間コスト削減
2.9年 投資回収年数
+18% 授業集中度スコア
UGR16 黒板グレア値達成

導入施設の概要と課題

項目内容
施設種別市立中学校(全18教室・特別教室8室・廊下・職員室)
LED導入対象エリア普通教室8室・廊下・特別教室(理科室・美術室)・職員室
建設年数築28年(旧式蛍光灯・一部HF型安定器)
年間点灯時間授業期間220日・1日8時間+放課後3時間(年間2,420時間)
在籍生徒数約520名

築28年の市立中学校では、旧型蛍光灯(FL40型・FHF型)の老朽化が進み、年間のランプ交換費用と電気代の上昇が課題となっていました。また、授業中の生徒から「目が疲れる」「黒板が見えにくい」という声が複数上がっており、照明の質的改善も要請されていました。

主な課題(LED導入前):
① 蛍光灯の高フリッカーによる目疲れ・頭痛を訴える生徒が年間10〜15件のクレームとして記録
② 黒板正面からの蛍光灯の映り込み(グレア)により、黒板の文字が前列でも読みにくいケース多発
③ 年間ランプ交換:蛍光管約240本×約700円 = 約17万円の交換費用と電球交換作業工数
④ 廊下照明が放課後・早朝も全灯のため、使用率の低い時間帯の電力が無駄になっていた
⑤ 理科室・美術室の演色性が低く(Ra60台)、実験や作品の色再現に影響が出ていた

ゾーン別LED設計と選定仕様

Zone A
普通教室(8教室)
色温度5000K(昼白色)
演色性Ra80
テープ長320m(40m/室×8室)
消費電力3,200W(400W/室)
設計照度500lx均一(JIS Z 9110)
グレア値UGR16以下
センサー人感センサー(放課後自動消灯)
Zone B
廊下・昇降口・階段
色温度5000K(昼白色)
演色性Ra80
テープ長150m
消費電力1,200W
設計照度200lx(JIS推奨)
センサー人感センサー(授業中30%待機調光)
Zone C
特別教室(理科室・美術室)
色温度5000K(昼白色)
演色性Ra90(高演色)
テープ長80m
消費電力800W
設計照度500〜750lx(実験・制作台)
特記美術室:Ra90で色識別精度確保
Zone D
職員室・会議室
色温度4000K(白色)
演色性Ra80
テープ長60m
消費電力480W
設計照度500lx(事務作業標準)
調光会議モード30%・作業モード100%

教室照明でのUGR(グレア値)設計

UGR(統一グレア値)とは何か

UGR(Unified Glare Rating)は照明からの不快グレア(まぶしさ)を数値化した指標で、値が低いほど不快感が少ない設計です。JIS Z 9110では教室・学習空間に対してUGR19以下を推奨していますが、本施設ではCOBテープ+間接照射設計によりUGR16を達成しました。

空間用途JIS推奨UGR上限本施設
教室・学習室19以下16(達成)
黒板・ホワイトボード面19以下15(達成)
図書室・閲覧室19以下
事務室・職員室19以下17(達成)

黒板グレア対策の具体的設計

教室での最大のグレア発生源は「天井直付け蛍光灯が黒板に映り込む」ケースです。COBテープを天井端部に配置し、天井面への間接照射(コーブ照明)として光を一度天井に当て反射させる設計を採用。直接光源が視野内に入らないため、黒板面のグレアを根本的に排除しました。

フリッカーフリー設計と学習への影響

旧蛍光灯では100Hz(関東50Hz地域)のフリッカーが継続的に発生していました。長時間在席する学校では特に影響が大きく、フリッカーは眼精疲労・頭痛・集中力低下と相関することが複数の研究で示されています。COB LED+DC電源化により完全フリッカーフリーを実現しました。

比較項目旧蛍光灯LED後(COB+DC電源)
フリッカー率100%(100Hz点滅)0%(完全DC)
目疲れクレーム/年10〜15件0件
頭痛・不調申告月3〜5件0件
授業集中度スコア100(基準)118(+18%)

※ 授業集中度スコアは導入前後の同学年同時期アンケートにより比較

電力・コスト比較(導入前後)

項目旧設備LED後削減量
普通教室8室(全灯時)7,680W3,200W▲4,480W
廊下・共用部(全灯時)2,400W840W(調光後実効)▲1,560W
特別教室・職員室2,800W1,280W▲1,520W
合計(実効電力)約12,880W約5,320W▲7,560W
年間電力消費31,170kWh12,874kWh▲18,296kWh
年間電気代(@¥27/kWh)約84万円約35万円▲49万円
年間ランプ交換費約17万円約0万円▲17万円
年間保守作業費約55万円約3万円▲52万円
年間総削減額▲約118万円

投資回収シミュレーション(補助金あり・なし)

項目補助金なし補助金あり(1/3)
総投資額約350万円約233万円(実質)
年間削減額約118万円/年約118万円/年
投資回収年数約2.9年約2.0年

※ 文部科学省・環境省の学校施設省エネ補助金(設備費の1/3補助)を適用した場合の試算

導入後の定量的成果

53%
電力削減率
+18%
授業集中度スコア
0件
フリッカー起因
目疲れクレーム
UGR16
グレア値達成
(JIS推奨19以下)
118万円
年間コスト削減
2.9年
投資回収年数
(補助金なし)

JIS Z 9110 学校施設照明基準との対応

空間JIS推奨照度本施設達成値UGR要件
普通教室(作業面)300〜750lx500lx均一UGR19以下
黒板面500〜1000lx520〜650lxUGR19以下
廊下・昇降口100〜200lx200lx
理科実験室500〜750lx700lx(実験台)UGR19以下
美術室500〜750lx650lxUGR19以下
事務室・職員室300〜750lx500lxUGR19以下

小学校・高校・大学教室への応用

年齢層別の照明調整ポイント

学校種別・年齢層によって最適な照明設計は異なります。小学生は目の発達途中のため、フリッカーと強いグレアへの敏感度が高い傾向があります。大学・専門学校では長時間のPC作業が増えるため、デスク面の照度均一性とブルーライト成分の適正化も重要になります。

学校種別推奨色温度推奨照度特記事項
小学校4000〜5000K300〜500lxUGR16以下・フリッカーフリー最優先
中学校(本事例)5000K500lx均一UGR16達成・Ra80以上
高校・専門学校5000K500〜750lx黒板・プロジェクター切替対応
大学・大学院4000〜5000K500lxPC作業・調光対応推奨
特別支援学校3000〜4000K200〜300lx刺激の少ない低照度・暖色系を推奨

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