製品活用ガイド(什器照明)

ガラス棚のエッジライティング用LEDの選び方
小口をきれいに光らせる施工ポイント

更新日: 2026年6月15日|LED PRO SHOP 編集部

ジュエリー・化粧品・時計などのガラス什器で「ガラス棚の小口(こぐち)を青白く光らせたい」という要望は多いものの、ガラスの端面処理やLEDの当て方を誤ると“光らない・ムラになる・ドットが見える”失敗になりがちです。エッジライティングは「端面から光を入れてガラス内部で反射させる」原理を理解すれば再現性高く仕上げられます。本記事はエッジライティングの原理、光らせ方の方式、ガラス厚・ビーム角・色温度の判断基準を、什器施工の現場目線で整理します。

▶ 結論から

きれいに光らせる条件は3つ。①ガラス小口が「磨き小口(研磨済み)」であること、②LEDが端面に隙間なく正対していること、③発光を強調するならV溝・サンドブラスト等の加工が入っていること。この3点が揃えば、安価なテープでも端面が均一に発光します。

1. エッジライティングの原理

ガラスの端面(小口)にLEDを当てると、光はガラス内部に入り、空気との境界で全反射を繰り返しながら板の中を伝わります。そのまま透明なガラスでは光は外に出ませんが、面に傷・V溝・サンドブラスト・印刷などの「光を散乱させる要素」があると、その部分が発光して見えます。これがエッジライティングです。

つまり、「端面からどれだけ効率よく光を入れられるか」「どこで光を散乱させて見せるか」の2点が仕上がりを決めます。端面が切りっぱなし(共擦り)だと入射時に光が乱れ、発光が安定しません。発光をはっきり見せたいときは、小口にV溝やサンドブラストを指定します。

2. 光らせ方の方式比較

ガラス棚を「光らせる」と一口に言っても、エッジ発光と棚上からの直接照射では見え方がまったく違います。狙いに合わせて方式を選びます。

方式内容見え方向く商材
棚受けエッジ照射棚を支える金具・フレーム側にLEDを仕込み小口へ照射小口が線で光る全般
クリップ式ガラスシェルフ照明通電クリップでガラスを挟み端面入射端部が均一に光るジュエリー・時計
棚上ライン照射(直接)棚板上面にLEDを置き下段の商品を照らす商品を直接照らす(エッジ発光ではない)化粧品・物販
フレーム埋込(プロファイル)棚柱・枠にアルミプロファイルを埋め込み意匠性が高くドット感を抑制高級什器

使い分け:「ガラスのフチが光る」演出ならエッジ照射/クリップ式、「商品をしっかり見せる」なら棚上ライン照射。両方をやりたい高級什器では、棚受けでエッジを光らせつつ、上段から商品を照らす2系統に分けると破綻しません。

3. ガラス厚とLED選定

端面の幅=ガラス厚に対して、LEDの発光幅とビーム角を合わせるのが効率を上げるコツです。端面より広いビームは光が外へ逃げ、ケース内が白っぽくにじみます。

ガラス厚推奨LED幅・配光ねらい
5mm細幅(4〜8mm)・狭角薄い小口に光を集中入射
8mm8〜10mm幅・中角標準的な什器でバランス良好
10mm以上10mm幅・サイドビュー併用厚い小口で強い発光を確保
薄い納まり
サイドビュー
横方向発光で端面に正対しやすい
小口仕上げ
磨き小口
研磨済みが入射の前提
発光強調
V溝/ブラスト
散乱要素で輝度を上げる
LED〜端面
隙間最小
距離があると入射効率が低下

薄い什器内に納めるなら、発光面が横を向くサイドビューLEDが端面に正対させやすく有効です。トップビューとの違いは関連ガイドを参照してください。

4. 商材別の色温度・演色

エッジライティングは「素材の色をどう見せるか」が勝負です。商材ごとに色温度と演色性(Ra・R9)を選びます。什器全体(棚上・天井)と色温度を揃えると統一感が出ます。

商材色温度の目安演色・特記
ジュエリー(ダイヤ・プラチナ)5000〜6500KRa90+・きらめき重視。金は4000Kを併用
時計・メガネ4000〜5000KRa90・金属の質感を出す
化粧品4000〜5000KRa90+・R9高めで肌映り良好
スイーツ・食品(ガラスケース)3000〜3500KRa90・暖色でおいしそうに
アパレル小物3500〜4000KRa85+・素材色を自然に

5. ドット感対策と配線隠蔽

エッジ照射はLEDの粒(ドット)が端面に映り込みやすい施工です。次の3点で仕上がりが大きく変わります。

6. 施工手順

7. 選定・施工チェックリスト

8. FAQ

ガラス棚の小口(こぐち)が思ったように光りません。原因は何ですか?
多くは小口が「磨き小口(研磨済み)」でないか、LEDが端面に正対していないことが原因です。切りっぱなしの共擦り小口は光の入射・伝播が安定せず、ムラやくすみが出ます。発光を強調したい場合は小口にV溝やサンドブラスト加工を施し、LEDのビーム角を端面の幅に合わせて、隙間なく端面へ正対させてください。ガラスとLEDの間に距離があると入射効率が落ちます。
ガラス厚に対してどのLEDを選べばいいですか?
5mm厚なら細幅・狭角、8mm厚なら8〜10mm幅・中角、10mm以上なら10mm幅やサイドビューLEDが目安です。薄い納まりにはサイドビュー(横方向発光)タイプが有効です。ビーム角が端面幅に対して広すぎると、光が小口から外れて効率が落ち、漏れ光でケース内が白っぽくなります。端面の幅に合わせた配光を選ぶのがコツです。
ジュエリーケースのエッジライティングは何Kの色温度が向きますか?
ダイヤやプラチナのきらめきを強調するなら5000〜6500Kの白色+Ra90以上が向きます。金(ゴールド)製品を暖かく見せたい場合は4000K前後を併用します。演色性はRa(平均演色評価数)に加えてR9(赤の再現性)も確認し、宝石や素材の色を忠実に見せられるものを選んでください。色温度は什器全体(棚上照明・天井ダウンライト)と揃えると統一感が出ます。

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