間接照明を納めた後に「LEDのつぶつぶが見える」「スポットが並んで見えて安っぽい」と施主やデザイナーから指摘されるのは、SMDテープの点発光が視線に直接入っているのが原因です。ドット感が見えるかどうかは、次の3要因のバランスで決まります。
発光面から、光が当たる壁・天井や覗き込む視点までの距離。近いほど点が分離して見える。
乳白(フロスト)カバーやディフューザーの有無。透明カバーは粒々を消せない。
1mあたりのチップ数、SMDかCOBか。密度が低いほど点が目立つ。
この3つを組み合わせて「点が線に見える」状態を作るのがドット消しの考え方です。まず離隔をどこまで取れるか、次にカバーで補い、それでも足りなければLED種別を上げる、という順で判断します。
SMDテープは実装チップの間隔(ピッチ)が粒々の見え方を決めます。目安として、覗き込む視点や照射面までの離隔がチップ間隔の1.5〜2倍を超えると、隣り合う光が重なり点が線として認識され始めます。下表は拡散カバーなしの場合の目安です。
| テープ種別 | チップ間隔の目安 | ドットが消える離隔(カバー無) | 推奨用途 |
|---|---|---|---|
| SMD 30球/m | 約33mm | 50〜65mm以上 | 離隔が取れる天井コーブ |
| SMD 60球/m | 約16mm | 25〜35mm以上 | 一般的な間接照明 |
| SMD 120球/m | 約8mm | 15〜20mm以上 | 浅い納まり・什器 |
| COB(連続発光) | 点として無し | 至近でも粒々なし | 光源が直接見える納まり |
カーテンボックスやニッチのように正面から光源そのものが覗く納まりでは、照射面への離隔だけでなく「視点から発光面が見えるか」で判断します。発光面が直接見える場合は離隔60mm以上を確保するか、見切り縁で光源を隠す造作が必要です。
光量を上げると逆に一粒ずつのスポットが強調され、粒々が余計に目立つケースがあります。ドット消しは明るさではなく「離隔・拡散・密度」で対処してください。
離隔が取れない浅い納まりでは、拡散カバーで点を溶かします。ポイントは透明ではなく乳白(フロスト/すりガラス調)を選ぶことです。透明カバーは保護にはなってもドット感はそのまま残ります。
| カバー種別 | 拡散性 | 光の損失目安 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 透明カバー | ほぼ無し | 約5% | ドット消し不可・保護目的 |
| 乳白(フロスト) | 中〜高 | 約10〜20% | 離隔20〜30mmで実用的 |
| すりガラス調・強拡散 | 高 | 約20〜30% | 至近でも均一・光量ロス大 |
| アルミフレーム+乳白レンズ | 高+放熱 | 約15〜25% | 什器・ハンドレール向け |
拡散が強いほど点は消えますが、その分の光量ロスが増えます。必要照度から逆算し、ロスを見込んでテープの明るさ(lm/m)を1ランク上げると、拡散カバー併用でも設計照度を確保できます。
特に什器のガラス棚エッジ、ハンドレール、造作ニッチのように光源との距離を取れない納まりでは、最初からCOBを選ぶのが失敗しない判断です。あとから拡散カバーで対処するより、種別選定の段階で決めておく方が手戻りがありません。
粒々の見えない連続発光COBテープ、乳白ディフューザー付きアルミフレームを施工尺で手配できます。納まりに合わせた選定をご相談ください。
商品ラインナップを見る拡散カバーなしのSMDテープでは、視点・照射面までの離隔をチップ間隔の1.5〜2倍が目安です。60球/mで25〜35mm以上、正面から光源が覗く納まりでは60mm以上が安全域。乳白拡散カバーを併用すれば20〜30mmまで詰められます。
COBはチップが連続実装され線発光になるため、至近距離でも粒々がほぼ見えません。光源が直接目に入る納まりでは最も確実です。ただし1mあたりの消費電力と発熱がSMDより増えるため、電源容量と放熱対策の再確認が必要です。
乳白(フロスト)拡散カバーやアルミフレーム用ディフューザーの後付けが現実的です。透明カバーでは消えないため必ず乳白を選びます。それでも残る場合は見切り縁で光源を隠すか、深く落とし込む造作の追加が必要です。