LED施工ガイド

LEDテープ 間接照明 設計・施工ガイド
コーブ照明・建築化照明 アルミフレーム選定から配線まで

間接照明のLED設計で最初に決めることは「光源を見せるか隠すか」です。コーブ・コファー・建築化照明の3種類で設計手法が異なります。

公開: 2026-05-18 / LED PRO SHOP 編集部

このページでわかること

1. 間接照明の3種類と使い分け

間接照明とは光源を直接見せず、壁・天井などへ光を反射させて空間を照らす手法です。LEDテープを使った間接照明には主に3種類があり、設計・施工手法が異なります。

コーブ照明
天井の際(壁際・梁際)にLEDテープを仕込み、天井面を照らす。最も一般的な間接照明手法。
向く用途: ホテルロビー・レストラン・オフィス・店舗・住宅リビング
コファー照明
天井に凹み(格天井・折り上げ天井)を作り、内部にLEDテープを仕込む。格調高い空間演出。
向く用途: 高級ホテル・宴会場・ウェディング・応接室
建築化照明
壁面・什器・カウンター下に組み込む間接照明。テープの見切りが内装デザインと一体化する。
向く用途: アパレル棚照明・什器下照明・カウンター下・バックバー

隠蔽型 vs 露出型の判断

間接照明は光源を「隠す」設計が基本ですが、デザイン上あえてLEDテープを見せる「露出型」もあります。

種別光源の見え方主な手法向く空間
隠蔽型光源が見えないコーブ・コファー・什器内仕込み高級感を出したい空間
露出型LEDテープが見えるアルミフレーム露出・チャンネル文字デザイン要素として使う空間

2. 間接照明に適したLEDテープの選定基準

2-1. COB vs SMD: 粒感の有無が決め手

間接照明で最も問題になるのは「粒感(LEDの粒が見える光ムラ)」です。

タイプ粒感間接照明への適性補足
COBタイプなし(均一発光)◎ 推奨フレームに入れたまま均一な光が出る
SMDタイプ(高密度)少ない○ 条件付きフロスト/乳白カバー必須。120/m以上の高密度品を選ぶ
SMDタイプ(標準密度)あり✕ 非推奨粒感が壁・天井に映り込む

2-2. 明るさ(lm/m)の目安

用途推奨lm/m補足
雰囲気照明(サブ光源)300〜600 lm/mカバーあり: 1.2〜1.5倍のテープを選ぶ
コーブ照明(メイン補完)600〜1000 lm/m天井全体を照らす場合
コーブ照明(メイン光源)1000〜1500 lm/mダウンライトなしで間接のみの場合
棚下照明・什器照明400〜800 lm/m商品を照らす場合はRa90以上

2-3. 色温度・演色性

用途推奨色温度推奨Ra
高級ホテル・レストラン・バー2700KRa80以上
カフェ・アパレル・ショップ3000KRa90以上(商品照明)
オフィス・店舗全般4000KRa80以上
美容院・医療・宝飾3000〜4000KRa90〜95

3. アルミフレームの選定フロー

間接照明にはアルミフレーム(アルミチャンネル)を使うのが標準です。放熱・LED保護・光の均一化・美観の4つの役割を果たします。

1

取り付け場所を確認する

「壁/天井に埋め込む」→ 埋込型(T字)、「表面に貼り付ける」→ 通常型(U字)。コーブ照明の軒先・什器表面は通常型、造作家具内・壁スリット内は埋込型が多い。

2

LEDテープの幅でサイズを決める

10mm幅テープ→10mmフレーム、12mm→12mm、16mm→16mm、20mm→20mm。テープ幅とフレーム内寸が一致しないと入らない(1mm以上の余裕があること)。

3

拡散カバーの有無を決める

粒感を消したい→フロスト/乳白カバー(光量15〜30%ロス)。光量を最大化したい→透明カバー(光量95%維持)。カバーなし→最も明るいが粒が見える(COBのみ許容範囲)。

4

コーナー・端部の処理を決める

コーナーは「コーナーフレーム」または「フレームを45°カット+コーナーコネクタ」で対応。端部はエンドキャップ(穴あり=ケーブル引き出し、穴なし=フタ)を必ず取り付ける。

注意: アルミフレームのサイズは「内寸」で確認してください。外寸ではなく、LEDテープが入る内側の寸法がLEDテープ幅以上であることを確認してから発注してください。

4. 電源容量計算と配線の実務基準

4-1. 電源容量計算の基本式

必要な電源容量(W)= LEDテープの消費電力(W/m)× 総延長(m)× 1.2(余裕係数)

例: 10m の 12W/m テープ → 10m × 12W/m × 1.2 = 144W の電源が必要

4-2. 電圧降下を防ぐ配線長制限

電圧推奨最大1回路の配線長対策
12V3〜5m以内5m超は両端給電または24Vに変更
24V8〜12m以内12m超は中間給電または並列電源

長尺の間接照明では24V系を選ぶと電圧降下トラブルが大幅に減ります。10m以上のコーブ照明は24Vが標準です。

4-3. 電源の設置場所

天井内・壁内への電源ボックス設置は電気工事士の資格が必要です。アクセスパネルを設けて将来のメンテナンス性を確保してください。電源(スイッチング電源)は密閉空間に設置すると熱がこもるため、通気孔を確保するか外付けボックスを使用します。

5. よくある失敗6例と対策

失敗①: 粒感が壁・天井に映り込む

SMD低密度テープを拡散カバーなしで使った場合に発生。「点々」が天井に見える。

対策: COBテープに変更するか、フロスト/乳白拡散カバーを追加する。

失敗②: テープの継ぎ目で光が途切れる

5mロールの端部で光が途切れ、暗い「帯」が見える。

対策: 継ぎ目部分は2〜3cm重ね貼りするか、専用の曲がりコネクタで物理的に接続する。コーナーには専用コーナーフレームを使う。

失敗③: 端部(コーナー)で明るさが落ちる

コーナーでテープを折り曲げると断線・発光不良が起きる。

対策: コーナーは専用の45°カット済みフレームを使うか、コーナーコネクタで対応する。LEDテープは折り曲げ不可。

失敗④: 端部の先が暗い(電圧降下)

12Vで5m超えの配線をすると末端が暗くなる。

対策: 24Vテープに変更するか、テープの両端から給電する(両端給電)。長尺は中間給電も有効。

失敗⑤: 電源の熱トラブル

電源を密閉空間に設置すると過熱・保護回路作動で照明が消える。

対策: 電源設置場所に通気孔(50cm²以上)を確保する。密閉ボックスには使わない。電源の定格温度(通常40〜60℃)を確認する。

失敗⑥: フレームサイズとテープ幅の不一致

テープ幅よりフレーム内寸が小さくて入らない、または大きすぎてぐらつく。

対策: テープ幅とフレーム内寸をmm単位で事前確認する。テープ幅10mmにはフレーム内寸10mm(余裕1mm以内)が標準。

6. 施工コスト目安

10mコーブ照明の概算(材料費+電工費)

項目仕様例費用目安
アルミフレーム 10m通常型20mmフレーム8,000〜20,000円
拡散カバー 10mフロストカバー付き3,000〜8,000円
LEDテープ 24V 10mCOB 800lm/m 3000K12,000〜25,000円
スイッチング電源24V 200W5,000〜10,000円
エンドキャップ・コネクタ類2,000〜5,000円
材料費 合計30,000〜68,000円
電工工事費(電源取付・配線)1回路20,000〜40,000円
総額 概算50,000〜110,000円

間接照明 施工前 確認チェックリスト

よくある質問

Q. 間接照明に向いているLEDテープはどれですか?

COBタイプ(粒感なし・均一発光)が最適です。SMDタイプは高密度品+フロストカバーが必要です。色温度は飲食・ホテルに2700〜3000K、オフィスに4000K。演色性はRa80以上(美容・アパレルはRa90以上)。

Q. コーブ照明とコファー照明の違いは何ですか?

コーブ照明は天井の際にLEDテープを仕込み天井面を照らす手法。コファー照明は天井の凹みの内部に仕込む手法です。いずれも光源が見えない隠蔽型で、コーブは一般的なコーニス部分への施工、コファーは格天井などへの埋め込み施工という違いがあります。

Q. 間接照明のLEDテープはどのくらいの明るさが必要ですか?

雰囲気照明として使う場合は300〜600lm/m、コーブ照明でメイン補完なら600〜1000lm/m、間接のみでメイン光源として機能させるなら1000〜1500lm/mが目安です。拡散カバーを使う場合は15〜30%のロスを見込んで選んでください。

Q. 間接照明で光ムラが出る原因と対策は?

主な原因は①SMDテープの粒感②テープ継ぎ目③コーナー処理不良④フレームサイズ不一致の4点です。対策はCOBテープへの変更・フロストカバー追加・コーナーフレームの使用・内寸確認です。

Q. 間接照明の施工費用はどのくらいかかりますか?

10m規模のコーブ照明で材料費3〜7万円+電工工事費2〜4万円=合計5〜11万円が一般的な範囲です。設計の複雑度・コーナー数・電源台数によって変わります。

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