施工業者向け 技術ガイド

外構・エクステリア LEDテープ照明 施工ガイド
IP65/IP67/IP68選定・UV対策・防水配線・50m外構施工事例

IP等級を誤ると半年で断線。土中埋設・水没箇所・壁面散水ゾーンごとの正しい選定基準と施工手順を解説。

LED PRO SHOP 技術部 | 2026-05-22 | 施工事例:戸建て外構50m・マンション外構80m
最初に知るべき失敗リスク 外構・エクステリアにIP20(非防水)のLEDテープを使うと、半年〜1年で湿気・結露・紫外線劣化により断線・不点灯が起きます。リコール・やり直し工事は施工会社の負担になり原価を大きく圧迫します。また、IP65テープを土中埋設・水没箇所に使うと浸水ショートや漏電が発生します。

1. 外構照明でIP等級を誤ると何が起きるか

屋外環境には①紫外線(UV)による被覆劣化②昼夜の温度差(-20〜+50℃)による熱膨張収縮③雨水・結露の浸入④土・泥・カビの付着が複合します。屋内用のIP20テープは防水層がゼロのため、軒下でも1シーズンで劣化が始まります。

IP等級 保護レベル 使用可能な外構箇所 禁止箇所
IP20 非防水 防水なし 屋内のみ 軒下・外壁・屋外一切
IP65 防水スプレー対応(散水方向問わず) 外壁・フェンス・植込み脇・軒下 土中埋設・水溜まり・池
IP67 水深1m・30分水没対応 地面埋設(乾燥地)・池の縁・駐車場地面 常時水中・噴水内
IP68 連続水没対応(メーカー指定深度) 池中・噴水・滝演出・水中 特になし(最上位)

2. 外構照明の用途別スペック選定基準

壁面・フェンス・植込み脇

雨水が直接かかる屋外壁面や植込み脇にはIP65・DC24V・UV耐候グレードを選定します。IP65は散水方向問わず防水対応していますが、土中への直接埋設は避けます。色温度は2700〜3000K(温白色)が景観に溶け込み、植物の緑が美しく見えます。

地面・ステップ・石畳の埋め込み

地面埋設・ステップ照明にはIP67以上を使います。降雨後に水溜まりができる箇所では30分水没に対応したIP67が必要です。地面温度は夏場60℃以上になるため、定格動作温度-20〜+60℃以上のテープを確認します。

池・噴水・水景施設

常時水中に設置する場合はIP68必須です。DC12Vは漏電リスクがあるため水中はDC24Vまたは安全超低電圧(SELV)電源を使います。水中配線は防水ケーブルグランドで防水処理し、電源は岸側の防雨ボックスに収納します。

推奨電圧(外構全般)
DC24V
電圧降下を抑え50m以上の長距離配線に対応
最小IP等級(屋外壁面)
IP65
散水方向問わず防水。土中・水没不可
推奨色温度(景観照明)
2700K
〜 3000K
植物・石材の質感を引き立てる温白色
動作温度範囲
-20〜+60
夏の地面温度60℃超に対応できるスペック必須
演色性(Ra値)
Ra80
以上推奨
植栽・石・木材の色味を正確に表現
UV耐候グレード
必須
非UVグレードは1〜2年でシリコン黄変・脆化

3. 施工手順(防水コネクター・配線保護)

IP等級のテープを選んでも、接続部・コネクター・電源引き込み部の防水処理が不十分だと浸水します。各接合部を確実に防水処理するのが長寿命施工の核心です。

  1. テープ切断面の防水シール
    LEDテープを切断すると切断面から内部基板が露出します。シリコン系防水剤(透明)を切断面に塗布して硬化させます。IPグレード付きのエンドキャップが付属している場合はそちらを使用します。
  2. 防水コネクターの選定
    テープと同等以上のIP等級の防水コネクターを使います。IP67テープにIP20コネクターを使うと接合部から浸水します。接合後は自己融着テープ(ブチル系)を半重ね巻きし、熱収縮チューブで仕上げます。
  3. 壁貫通部の防水グロメット処理
    屋内の電源から屋外への配線引き出しは、防水グロメット(ケーブルグランド)を使って壁・基礎コンクリートを貫通させます。グロメット周囲はシリコンコークで追加シールします。
  4. 配線の耐候性確保
    外部露出配線にはUVカット・耐候性のVCTF(ビニルコード)またはVCT電線を使用します。地中埋設する場合はEM-EEF(エコ電線)を金属管またはPF管に収めて保護します。
  5. 電源(PSU)の設置場所
    電源は屋内設置を基本とします。屋外に置く場合はIP65以上の防雨型電源ボックスに収納し、通気孔には防虫フィルターを設けます。電源から終端までの電圧降下を事前計算し、50m以上はDC24V化または中間に電源を追加します。
  6. 施工後の防水確認
    施工完了後に散水テスト(ホースで各接合部に5分以上水をかける)を実施します。点灯状態で行うと不点灯箇所が即座に判別できます。

4. 電圧降下の計算と対策

外構は施工距離が長くなりやすく、DC12Vでは電圧降下(末端が暗くなる)が顕著になります。DC24V化が最も効果的な対策です。

電圧最大推奨距離(5%降下以内)100Wテープの電流使用電線目安
DC12V約10〜15m8.3A2.0mm²以上
DC24V約30〜50m4.2A1.25mm²以上
DC24V+中間給電50m以上2.1A(片側)1.25mm²

5. 施工事例:戸建て外構50m

施工事例|戸建て住宅 外構フルLED化(50mライン照明)

施工箇所
外壁・フェンス・ステップ・植込み
施工延長
50m(4回路分岐)
テープスペック
IP67 DC24V 2700K Ra82
電源構成
100W防雨型PSU×2台(屋内設置)
年間電気代
約4,200円/年(6時間/日)
耐久年数(実績)
8年以上(施工後追跡調査)

6. 施工前チェックリスト

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