「ホテルの客室はとにかく省エネで」という方針で蛍光灯のままにしていたオーナーが、リブランディングを機にLED間接照明へ切り替えたのは、競合ホテルの客室写真がSNSで話題になっているのを見たからでした。

都内シティホテルの全室(スタンダードルーム28㎡)に、ベッドヘッド・天井コーニス・デスク背面・バスルームの4ゾーンCOBテープLEDを導入。調光PWM対応で就寝モード・リラックスモード・身支度モードを設定し、ゲスト体験と省エネを両立しました。

施工後の宿泊アンケートでは「部屋の雰囲気が良い」の評価が前年比で大幅に向上。「暗い客室が嫌い」という層からも好評を得るようになりました。

「間接照明を入れてから、客室の写真をSNSに投稿してくれるゲストが格段に増えました。照明一つでホテルのグレード感が上がることを実感しています。省エネも達成できて一石二鳥です。」

— 都内シティホテル 運営責任者

施工概要

本事例は都内シティホテル(スタンダードルーム・28㎡)全室へのLEDテープ間接照明導入案件です。客室の高級感と省エネを両立するため、全ゾーンを調光対応COBテープに切り替えました。

項目内容
施工箇所4ゾーン(ベッドヘッド・天井コーニス・デスク背面・バスルーム)
客室規模スタンダードルーム 28㎡
使用テープCOB 24V / 8W/m(ベッドヘッド・天井)、COB 24V / 5W/m(デスク・バス)
総使用量約42m(1室あたり)
調光方式PWM調光 / 客室制御パネル連動

4ゾーン構成と選定根拠

ゾーンA: ベッドヘッド背面(8m)

ベッド正面の壁面に横長の埋め込みアルミフレームを設置し、ベッドヘッド全体を柔らかく照らす間接光を演出します。チェックイン直後の第一印象を決める最重要ゾーンです。

  • 使用テープ: COB 24V / 8W/m / 2700K / Ra90
  • フレーム: Tチャンネル(埋め込み型)シルバー
  • 消費電力: 8W × 8m = 64W

ゾーンB: 天井コーニス(16m)

天井周囲の段差(コーニス)に埋め込みフレームを回し、天井全体を柔らかく照らす間接光を演出。天井を高く見せる効果があり、狭い客室を広く感じさせます。

  • 使用テープ: COB 24V / 8W/m / 3000K / Ra85
  • フレーム: Tチャンネル(埋め込み型)・4辺周回
  • 消費電力: 8W × 16m = 128W(電源2台に分割)

ゾーンC: デスク背面(10m)

デスク上方の壁面にUチャンネルを水平設置。作業時の手元照明と雰囲気照明を兼用します。

  • 使用テープ: COB 24V / 5W/m / 4000K / Ra90
  • フレーム: Uチャンネル(通常型)
  • 消費電力: 5W × 10m = 50W

ゾーンD: バスルーム鏡裏(8m)

洗面鏡の背面(鏡裏の壁側)にLEDを設置し、鏡周辺を均一に照らします。顔に自然な光が当たるよう高演色品を採用。

  • 使用テープ: COB 24V / 5W/m / 3500K / Ra95 / IP65(防水)
  • フレーム: Uチャンネル(通常型)IP対応
  • 消費電力: 5W × 8m = 40W

よくある失敗例

ホテル客室のLED化でよくある失敗が「全ゾーンを同じ色温度・同じ調光設定にしてしまう」ことです。天井コーニスをデスクと同じ4000K(白色)にすると、就寝前のリラックス感が全く得られません。また、調光コントローラーを省いて固定輝度にしてしまうと「シーンの切り替え」ができず、ゲストが使いこなせないまま100%点灯で放置されます。ゾーン別の色温度設計と調光設定のプリセットが、客室照明リニューアルの成否を分けます。

色温度・演色性の選定

ホテル客室では1室内でもゾーンによって色温度を使い分けるのが現代のスタンダードです。

ゾーン色温度選定理由
ベッドヘッド 2700K(電球色) 就寝前のリラックスを促す・暖かみのある非日常感
天井コーニス 3000K(温白色) 空間全体を均一に照らしつつ温かみを維持
デスク背面 4000K(白色) ビジネス客の作業効率を考慮。白に近い自然光
バスルーム 3500K(温白色〜白色) メイク・シェービングに適した自然光。Ra95で肌色を正確に

演色性の選定: バスルームのみRa95超高演色を採用しています。メイクや顔の確認に使う空間での肌色再現性を優先した選定です。ベッドヘッドとデスクはRa90で十分です。

アルミフレーム施工方法

天井コーニス(埋め込みTチャンネル)

天井の段差に溝を掘り込み、Tチャンネル(埋め込み型アルミフレーム)を設置します。フレームが壁・天井と面一に仕上がるため、光源が一切見えない美しい間接光になります。

  1. 天井ボード(石膏ボード)に溝加工
  2. Tチャンネルを溝に圧入・接着固定
  3. COBテープを貼り付け、配線を溝内に収める
  4. ディフューザーカバーを装着(乳白色)
  5. 石膏で溝周囲を塞いで面一に仕上げ

ベッドヘッド・デスク背面(Uチャンネル)

壁面に直接Uチャンネルをビス固定し、COBテープを収めます。施工が簡便なため、改装・リノベーション案件で多用されます。

施工のコツ: 長尺コーニスでフレームを連結する場合、継ぎ目の隙間が光漏れの原因になります。継ぎ目は光源のカットライン位置と合わせて配置すると光ムラを最小化できます。

調光システム設計

ホテル客室ではシーン別の調光設定(起床・読書・就寝・外出)が宿泊体験の質を大きく左右します。本案件では客室制御パネルと連動したPWM調光を採用しました。

シーンベッドヘッド天井コーニスデスクバスルーム
ウェルカム(チェックイン)100%80%60%50%
読書80%30%100%0%
就寝前20%10%0%0%
バスタイム0%20%0%100%
外出(最小照明)0%10%0%0%

電源容量計算

ゾーン消費電力採用電源
A: ベッドヘッド (8m × 8W)64W100W電源 ×1(余裕率1.56)
B: 天井コーニス (16m × 8W)128W100W電源 ×2(分割給電)
C: デスク (10m × 5W)50W75W電源 ×1(余裕率1.5)
D: バスルーム (8m × 5W)40W60W電源 ×1(余裕率1.5)
合計282W電源5台

天井コーニスは16mの長尺なため、8m×2区間に分けて電源を分散配置しました。これにより電圧降下を最小化し、コーニス全周で均一な明るさを実現しています。

バスルームの防水・配慮

バスルームへの施工では防水グレードと安全性の確保が最重要です。

  • 使用テープのIPグレード: IP65以上(本案件では鏡裏への直接噴水なし・IP65採用)
  • 電源は必ず防水エリア外: 電源装置はバスルーム外(壁内・クローゼット内)に設置し、配線のみ防水処理
  • 配線の防水処理: 防水エリアへの貫通箇所はコーキングで確実に塞ぐ
  • アース接続: バスルームの金属フレームは必ずアース接続を行う
  • 使用電圧: 安全電圧(24V DC)のため感電リスクが低い

注意: バスルームへのLEDテープ施工は電気設備の専門知識が必要です。防水処理・アース接続は必ず有資格の電気工事士が行ってください。

まとめ仕様一覧

ゾーンテープ仕様フレーム電源調光
ベッドヘッドCOB 24V 8W/m 2700K Ra90Tチャンネル 埋め込み100W×1PWM 0-100%
天井コーニスCOB 24V 8W/m 3000K Ra85Tチャンネル 埋め込み100W×2PWM 0-100%
デスク背面COB 24V 5W/m 4000K Ra90Uチャンネル 通常型75W×1PWM 0-100%
バスルームCOB 24V 5W/m 3500K Ra95 IP65Uチャンネル IP対応60W×1PWM 0-100%

2027年問題:蛍光灯フェーズアウトへの対応

〜2026年既存蛍光灯の在庫流通・補修部品入手可
2027年〜一般蛍光灯の製造・輸入が事実上終了
2028年〜補修部品枯渇・修理不能化・照明コスト急増リスク

よくある質問

Q. ホテル客室の間接照明に最適な色温度は何Kですか?

A. 就寝・リラックスを促すには2700K(電球色)が最適です。バスルームの洗面鏡周辺は身支度のために3500〜4000K(温白色〜中間白色)を別系統で用意すると、朝の身支度からチェックアウトまで快適な照明環境が整います。

Q. ホテル客室のLED間接照明はバスルームにも使えますか?

A. バスルームには防水等級IP44以上のLEDテープが必要です。シャワー飛沫がかかるゾーンはIP65対応品を選択し、洗面台の鏡回りはRa90以上で顔色が自然に見える設計が求められます。浴槽周辺は安全基準に従い低電圧(24V DC)品を使用します。

Q. 客室LEDの調光はどのように設定しますか?

A. PWM対応の調光コントローラーを用いてシーンを設定します。チェックイン直後のリラックスシーン(20%)・就寝前シーン(10%)・朝の身支度シーン(80%)を事前プリセットし、ベッドサイドスイッチやカードキー連動で切り替えるのが一般的です。

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