ホテルのリブランディングを機に、フロントカウンターとロビーの照明を全面リニューアルしたシティホテルのケースです。「ランプが古くなって光が黄ばんでいる」「夜のロビーが暗くて高級感がない」という課題を抱え、同業他社の新築ホテルと比べて見劣りすることへの危機感がありました。
既存のシャンデリアはそのままに、天井コーニスと壁面コーブに24V COBテープをアルミフレームで設置。光源を隠して間接光だけで空間を満たすことで、大がかりな内装改修をせずにラグジュアリー感を大幅に向上させました。
「光源を見せず、光だけを見せる」——そのコンセプトを低コストで実現したのがCOBテープLEDでした。フリッカーフリー設計により、スマートフォンでの撮影時の縞模様も解消されました。
「間接照明に変えてから、ロビーで写真を撮るゲストが明らかに増えました。SNSに投稿されたロビー写真を見て予約してくれた方も出てきて、照明が集客につながると実感しました。」
— 都市型シティホテル 総支配人
なぜホテルロビーにLEDテープ間接照明が選ばれるのか
ホテルのロビーは、宿泊客が最初に受ける「第一印象」の空間です。照明の質が空間の格を決めると言っても過言ではありません。高級ホテルのロビーで特徴的なのは、点在するダウンライトではなく、建築に溶け込む間接照明の使い方です。
LEDテープ照明(特にCOBタイプ)は、アルミフレームと組み合わせることで天井コーニス・壁面コーブ・カウンター下面・柱周りに光源を隠したまま空間全体を照らすことができます。光源が直接見えないため「どこから光が来るのかわからない」という上質な光の演出が可能です。
——これがホテルロビー照明の設計哲学 LEDテープ間接照明が実現するラグジュアリーな空間体験
また、ホテルのロビーは24時間稼働する空間でもあります。深夜のチェックインに対応しながら、早朝の明るい採光とのバランスを取るために、調光システムとの連携が必須となります。LEDテープ照明は調光器(ディマー)との相性が良く、朝の明るいチェックアウト時間から深夜の落ち着いたムードまで、シームレスに切り替えができます。
よくある失敗例
ホテルロビーのLED化でよくある失敗が「単価の安いSMDテープを天井コーニスに設置してしまう」ことです。SMDタイプはチップが点在するため、ロービーの上質な雰囲気に不釣り合いな粒々感が出てしまいます。また「照度を上げれば良い」と高ワット品を採用しすぎて、目に刺さる直接光がロビーのくつろぎを壊すケースも頻発します。COBテープ・アルミフレーム・PWM調光の組み合わせで「光源を隠して光だけを見せる」間接照明設計が、ホテルロビーの正解です。
施工事例:都市型シティホテル ロビーリニューアル
東京近郊のシティホテル(客室数120室・3〜4つ星クラス)のロビーエリア照明リニューアル事例です。従来の蛍光灯シーリング器具を全廃し、LEDテープ間接照明を中心とした光環境へ刷新しました。
電力設計まとめ
全ゾーン電力設計
ホテルロビーの調光タイムライン設計
ホテルのロビーは24時間稼働する空間ですが、時間帯によって求められる照明の質が大きく異なります。タイムスケジュールコントローラーを使った調光プログラムを設計することで、電気代の削減と快適な空間演出を両立できます。
ホテルロビー照明の光設計4原則
ホテルロビーでのアルミフレーム選定
| 設置場所 | フレーム種類 | 仕上げ | 理由 |
|---|---|---|---|
| 天井コーニス | Tチャンネル(埋込型) | ゴールドアルマイト | 天井面と面一になり光源が完全に隠れる。高級感のある仕上げ色がインテリアと調和 |
| カウンター下面 | Uチャンネル(表面型) | ブラックアルマイト | カウンター幕板の内側に設置し前方に光を照射。マットブラックが高級家具の印象 |
| 壁面コーブ | Tチャンネル(埋込型) | ホワイト or 壁色に合わせ塗装 | 壁に彫り込んだ溝にフレームを埋め込み、壁面に向けて光を照射するコーブ照明 |
| 棚下・什器内 | Uチャンネル(表面型)ミニ | シルバーアルマイト | スリムな棚下に収まるコンパクトサイズ。拡散板付きで光の粒々感なし |
ホテル照明でCOBタイプを選ぶ理由
LEDテープには大きく分けてSMD(点状LEDが並ぶタイプ)とCOB(連続発光タイプ)の2種類があります。ホテルロビーのようなプレステージ空間では、COBタイプが圧倒的に優れています。
- ドット感がない均一な光:SMDタイプはLEDの粒が見えるが、COBは連続した光の線になり高級感がある
- 光の境界がなめらか:アルミフレームのエッジで光がぷつっと切れず、グラデーションしながら消えていく
- 拡散板との相性:COBの均一な発光は拡散板と組み合わせるとさらになめらかに。アルミフレームの拡散カバーオプションが効果的
- 高演色との親和性:COBタイプはRa90〜95品が豊富で、ホテル照明に求められる演色品質を満たしやすい
ホテルロビー施工での注意点
- 営業時間外施工の調整:ホテルは24時間稼働のため、施工は深夜〜早朝(通常24:00〜6:00)に分割して実施。1ゾーンずつ完了させ、翌日の開業時間に間に合わせるスケジュール管理が必要。
- 既存インテリアへのダメージ回避:大理石・高級木材・特注壁紙など高価な内装材への養生を徹底。アルミフレームのネジ穴位置は建築図面と照合し、下地確認後に穿孔。
- 配線の完全隠蔽:ホテルロビーでは配線が1mmでも見えることが許されない。壁内配管・天井裏配線・モールの色合わせ(金属モール+同色塗装)で配線を完全に隠す。
- 調光システムとの連携テスト:既存の照明制御システム(DALI/0-10V/PWM等)との互換性を事前確認。電源装置の調光入力方式を照明制御システムに合わせて選定。
- 完成後の照度・色温度測定と記録:施工完了後に各ゾーンの照度(lx)と色温度(K)を計測し、設計値との差異を確認。ホテル側への引き渡し書類として記録を残す。
まとめ:ホテルロビー照明選定のポイント
- COB 24Vテープ + 埋込アルミフレーム:光源を隠したまま空間を照らす「光だけ見せる」設計の基本コンビ
- 2700〜3000Kの電球色:ラグジュアリー空間の温かみを作る色温度帯。機能ゾーンは3000K、リラックスゾーンは2700Kで使い分け
- Ra90以上の高演色:ゲストの顔色・肌色・手荷物を自然に美しく見せる演色品質
- PWM調光 + タイムスケジューラー:24時間の空間変化に対応しつつ電気代を最大35%削減
- 階層照明(レイヤードライティング):コーニス・コーブ・棚下の複数レイヤーで奥行きある光環境を構築
2027年問題:蛍光灯フェーズアウトへの対応
よくある質問
Q. ホテルロビーのLED間接照明は既存天井の改修なしで設置できますか?
A. 既存の天井コーニスや壁面コーブがある場合は、そこにアルミフレームを取り付けてCOBテープを配置することで大規模な改修なしで施工できます。コーブがない場合も、天井点付けのアルミチャンネルで光を天井に反射させるコーブ風照明が実現可能です。
Q. ホテルロビーのLED照明は色温度の調整ができますか?
A. はい、調光コントローラーと組み合わせることで明るさを0〜100%で調整できます。チェックイン混雑時間帯は明るめ(80%)、深夜ロビーは30%まで落とす時間帯別シーン設定が可能です。色温度の切り替えには電球色(2700K)と温白色(3000K)の2チャンネル構成が有効です。
Q. COBテープとSMDテープの違いは何ですか?ホテルロビーにはどちらが向いていますか?
A. COBテープは発光体が連続した一筋の光になるため粒々感がなく、ホテルロビーのような上質な空間に適しています。SMDテープはLEDチップが点在するため、粒々感が間接照明として使うと高級感を損なう場合があります。演色性Ra90以上のCOBタイプが、ラグジュアリーホテルロビーの標準選択です。
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