トランポリンパークは「ジャンプエリアの安全照度確保(300lx以上)」「高天井8mでのランプ交換コスト削減」「パーティ・イベント向けRGBW演出」という3つの照明課題を抱えます。本記事では400㎡のトランポリン施設に3ゾーンLED設計を導入し、HIDランプ全廃・ジャンプエリア5000K/300lx確保・RGBWパーティゾーン・ロビー3000K演出を実現した事例を解説します。52%の省エネと年間35万円のコスト削減を達成しました。
関東郊外の400㎡トランポリンパーク(天井高8m)。メインジャンプエリア・バスケットエリア・フォームピットの3エリアに分かれており、週末は子ども連れファミリーで満員になる人気施設だ。
旧照明は水銀ランプ(HID)200W×18灯。球切れのたびに高所作業車(レンタル費3〜5万円/回)を呼ぶ必要があり、年3〜4回の交換で年間15万円以上のメンテナンスコストが発生していた。「HIDはウォームアップに10分かかる。開館時間に合わせて早く点灯しないといけないのも不便だった」とオーナーは語る。
また、誕生日パーティーやイベント用の演出照明がなく、「他の施設はカラーライトで盛り上げているのに」という保護者からの声があり、集客力の差が課題になっていた。
| ゾーン | 旧照明 | 新LED | 削減率 |
|---|---|---|---|
| ジャンプエリア(200㎡・天井高8m) | 水銀ランプHID 200W×10灯=2,000W Ra55 / 4200K ウォームアップ10分 |
LEDハイベイ 100W×10灯=1,000W Ra85 / 5000K・即時点灯 床面照度300lx確保 |
50%削減 |
| パーティ・イベントゾーン(100㎡) | 蛍光灯32W×20本=640W Ra75 / 4200K・演出なし |
COB RGBWテープ 12W/m×40m=480W フルカラー演出対応 |
25%削減 |
| ロビー・受付・観覧席(100㎡) | 蛍光灯32W×16本=512W Ra75 / 4200K |
COB 10W/m×30m=300W Ra90 / 3000K |
41%削減 |
| 合計 | 3,152W | 1,780W | 44%削減(電力) |
※高所作業車費用・HIDランプ交換費を含めたトータルコスト削減率は52%(年間35万円)となります。
| ゾーン | 製品種別 | 色温度 | 演色性 | IP規格 | 主な目的 |
|---|---|---|---|---|---|
| ジャンプエリア | LEDハイベイランプ | 5000K 昼白色 | Ra85 | IP65 | 安全照度300lx確保・即時点灯 |
| パーティゾーン | COB RGBWテープ | フルカラー+白色 | Ra90(白色時) | IP44 | イベント・誕生日パーティ演出 |
| ロビー・観覧席 | COBテープ | 3000K 温白色 | Ra90 | IP20 | 来場者の温かい迎え入れ・長時間滞在対応 |
トランポリンパークのような高天井屋内施設では、LED化の効果が特に大きく現れます。その理由は電力削減だけでなく、メンテナンスコストの大幅削減にあります。
旧来の水銀ランプ(HID)は平均寿命12,000〜20,000時間。1日10時間稼働なら3〜5年で交換が必要です。8m高天井では高所作業車なしでの交換が困難で、1回あたり作業費3〜5万円が発生します。LEDの50,000時間寿命(1日10時間で14年)により、この高所作業コストがほぼゼロになります。
HIDランプは点灯後10分間のウォームアップが必要で、開館前に早めに点灯する必要があります。LEDは即時点灯が可能なため、開館ギリギリまで消灯でき、無駄な電力消費を削減できます。また、停電復帰後も即座に点灯するため、緊急時の安全確保にも寄与します。
旧来の水銀ランプは演色性Ra55程度と非常に低く、ジャンプ中に着地面の色や障害物の識別精度が低下していました。LEDのRa85により視認性が大幅に改善され、安全面での向上にもつながります。
LEDは50,000時間寿命(14年間交換不要)。高所作業車レンタル費(年3〜5万円×3〜4回)が不要になります。
照度計算に基づいてLEDハイベイを配置し、ジャンプエリア全域で300lx以上を確保。安全基準への適合を数値で実証します。
誕生日パーティプランにRGBW演出を追加したことで、パーティプランの客単価が1,500円上昇。照明投資が集客改善にも直結しました。
| 項目 | 旧照明(年間) | 新LED(年間) | 削減額 |
|---|---|---|---|
| 電力費 稼働10h/日×360日=3,600h |
3,152W×3,600h=11,347kWh ×¥30=340,416円 |
1,780W×3,600h=6,408kWh ×¥30=192,240円 |
148,176円 |
| HIDランプ交換費 水銀ランプ10本×年1.5回×高所作業費 |
ランプ代10本×1.5回×¥3,000 +高所作業車年3回×¥40,000 =165,000円 |
LED寿命50,000h・交換不要 ≒0円 |
165,000円 |
| 蛍光灯交換費 蛍光灯36本×年2回交換 |
36本×2回×¥600=43,200円 | ≒0円 | 43,200円 |
| 合計削減額 | 548,616円/年 | 192,240円/年 | 約356,000円/年 |
施工費680,000円 ÷ 年間削減額356,000円 = 約1.9年で投資回収。高天井施設は高所作業費の削減が大きく、回収期間が短くなる傾向があります。
Q. トランポリンパークのジャンプエリアに必要な照度は何lxですか?
A. 安全上の観点から、ジャンプエリアの床面照度は最低200lx以上、推奨300lx以上が必要です。照度不足は着地位置の誤認識や障害物の見落としにつながり、事故リスクが高まります。特に高天井施設では照明器具から床面までの距離が長いため、LED高天井用ハイベイランプまたは高出力COBテープの組み合わせで所定照度を確保します。
Q. トランポリンパークでRGBW照明を使う際の注意点は?
A. RGBWテープLEDはパーティやイベント演出に効果的ですが、ジャンプ中の激しい色変化(フラッシュ)は光過敏性てんかんのリスクがあります。1秒間に3回以上の点滅は避け、ゆっくりとしたカラーグラデーションに設定することが推奨されます。ジャンプエリアでは基本照度を白色LEDで確保し、RGBWは壁面演出・周囲の雰囲気づくりに限定する設計が安全です。
Q. 高天井(8m以上)のトランポリン施設でランプ交換はどうすればよいですか?
A. 8m以上の高天井では一般的なはしごでのランプ交換が困難で、高所作業車の手配が必要になります。LEDの寿命は50,000時間(1日10時間で約14年)と非常に長いため、初期費用はかかりますがHIDランプ(平均12,000〜20,000時間)に比べて交換頻度が大幅に減少します。高所作業車のレンタルコスト(1回約3〜5万円)が不要になり、長期的なメンテナンスコストを大幅に削減できます。
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