この施工事例のポイント
- 試合台エリアに1,000lxの高照度設計
- グレアレスカバーでサーブ時の眩しさをゼロに
- 5000K白色でボールの白色・軌道追跡を最適化
- 練習台は750lx・観客席は調光対応
- 蛍光灯比43%消費電力削減達成
- 電気代削減18万円+保守費削減7万円/年
- 施工費68万円・投資回収期間2.7年
- 更衣室・廊下にPIRセンサー連動
サーブ時に天井の蛍光灯が目に入って眩しい——グレアが選手の集中力を削いでいた卓球センター。グレアレス拡散カバー採用・試合台1,000lx均一照度・5000K白色のCOBテープLEDで競技環境を根本から改善し、43%省エネも実現した380㎡の施工記録です。
施設オーナーの声
"以前はサーブのたびに『眩しい』という声がありました。グレアレスに変えてからクレームがゼロになり、会員さんから『ボールが追いやすくなった』と好評です。蛍光管の定期交換費用30万円もなくなりました。"
よくある失敗例:卓球場の照明選択ミス
- グレア対策なしの裸管蛍光灯を継続 → サーブ時の眩しさクレームが続発
- 照度不足 → 試合中ボールが見えにくくなり会員の練習意欲が低下
- 暖色3000Kを採用 → 白ボールと背景のコントラストが下がり視認性悪化
施設概要と照明課題
今回の導入先は都市部のビル2階に入居する会員制卓球センターです。試合用台10台・練習台8台・観客席・更衣室からなる380㎡の施設に、蛍光灯器具からCOBテープLEDへの全面移行を実施しました。
卓球は「ボール追視」が最重要な競技特性を持ちます。直径40mmの白いプラスチックボールが1秒間に10m以上のスピードで行き来するため、照明の「グレア(眩しさ)」「照度均一性」「ちらつき」が競技パフォーマンスに直結します。旧設備(Hf蛍光灯)では特にサーブ時の上目線位置に蛍光管が入り眩しさが問題になっていました。また1年半ごとの蛍光管一括交換(高所作業費込み30万円/回)が経営上の負担となっていました。
4ゾーン照明設計の詳細
Zone A ― 試合台エリア
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| Zone A 使用製品 | COBテープLED 12W/m(Ra85/5000K)+グレアレス半透明拡散カバー |
| 施工延長 | 100m(台上部直接照射+天井廻り縁間接照明の2層設計) |
| 消費電力 | 1,200W |
| 照度設計 | 750〜1,000lx(試合・競技用基準・台面均一照射) |
| 演色性・色温度 | Ra85 / 5000K(白ボール・青台の視認コントラスト最大化) |
| 制御 | 調光対応(通常練習70%・試合時100%の2段切替) |
| 特記事項 | グレアレス拡散カバーにより仰角視野からのUGR(グレア指数)18以下を達成 |
Zone B ― 練習台・レクリエーションエリア
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| Zone B 使用製品 | COBテープLED 10W/m(Ra80/4500K) |
| 施工延長 | 80m(台上部の直接照射) |
| 消費電力 | 800W |
| 照度設計 | 500〜750lx(練習・レクリエーション・ラリー練習対応) |
| 演色性・色温度 | Ra80 / 4500K(練習エリア標準・疲労軽減を考慮した中性白色) |
| 制御 | タイムスケジュール制御(営業時間に合わせた自動点消灯) |
| 特記事項 | ロボット練習機(多球練習機)エリアは影が出にくい多方向照射設計 |
Zone C ― 観客席・ラウンジ・休憩エリア
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| Zone C 使用製品 | COBテープLED 8W/m(Ra80/3500K) |
| 施工延長 | 60m(壁面間接照明+天井廻り縁) |
| 消費電力 | 480W |
| 照度設計 | 200〜300lx(観戦・休憩・受付対応) |
| 演色性・色温度 | Ra80 / 3500K(中間白色・落ち着いた観戦空間) |
| 制御 | 調光対応(大会開催時50%ディムで競技エリアを際立たせる演出) |
| 特記事項 | 受付カウンター上部のみ5000Kスポット補助照明を追加し視認性を確保 |
Zone D ― ロッカー・更衣室・廊下(PIR連動)
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| Zone D 使用製品 | COBテープLED 8W/m(Ra80/4000K)+PIRセンサー |
| 施工延長 | 60m |
| 実効消費電力 | 144W(非通行時24%ディム・平均稼働30%換算) |
| 照度設計 | 150〜300lx(着替え・歩行・清掃対応) |
| 演色性・色温度 | Ra80 / 4000K(更衣室標準) |
| 制御 | PIRセンサー連動(人感検知→全灯・非検知→最低照度維持) |
| 特記事項 | シャワー室周辺はIP44防湿仕様のCOBテープを使用 |
省エネ・コスト削減の実績
(蛍光灯比)
(電気代18万+保守費7万)
(施工費68万円)
旧設備(Hf蛍光灯)の総消費電力4,500Wに対し、COBテープLED化後は2,624W(Zone A 1,200W+Zone B 800W+Zone C 480W+Zone D 144W)に削減。試合台エリアの調光制御(通常練習時70%)により実運用での消費電力はさらに低く抑えられます。
ランニングコスト削減の柱は蛍光管交換コストの消滅です。旧設備では1年半ごとに高所作業付きの一括交換(約30万円/回)が必要でした。COBテープLEDの寿命50,000時間以上により、この大きな定期費用がほぼゼロになりました。
卓球場の照明品質チェック比較表
| チェック項目 | 旧設備(Hf蛍光灯) | COBテープLED(今回) |
|---|---|---|
| サーブ時の仰角グレア | 蛍光管が直接視野に入り眩しい | 拡散カバーでUGR18以下・眩しさゼロ |
| 試合台面の照度均一性 | 台端部が暗くなるムラ発生 | 750〜1,000lx均一・ボール追跡を安定化 |
| 白ボールの視認コントラスト | 蛍光色で白ボールが見にくい場面あり | 5000K昼白色で白ボールと台のコントラスト最大化 |
| ちらつき(フリッカー) | 高速映像で縞模様が出る | フリッカーレス設計(PWM高周波制御) |
| 試合と練習の切り替え | 全灯・消灯のみ(中間照度設定不可) | 70%練習/100%試合の2段調光制御 |
| 大会演出(観客席の照度制御) | 全館同照度・競技エリアを際立てられない | 観客席50%ディムで競技エリアを強調 |
| 年間電気代(照明分) | 約43万円/年 | 約25万円/年(▲18万円) |
| 蛍光管・器具保守コスト | 30万円/回(1.5年毎・高所作業費込み) | ほぼゼロ(5〜7年以上無交換) |
卓球場特有の設計ポイント
フリッカーレス設計とボール追視
卓球のボールは時速100kmを超えるスマッシュで飛んできます。この高速移動体を追視する際、照明のちらつき(フリッカー)は「残像のブレ」として知覚されます。COBテープのドライバーをPWM周波数4,000Hz以上の高周波タイプに統一することで、高速映像・高速追視の両方でちらつきのない安定した視環境を実現しました。
色温度と台・ボールのコントラスト
現代の卓球台はITTF(国際卓球連盟)規定で「濃い青または緑」が主流です。白い40mmボールが濃色台上で高速移動するため、照明の色温度が低い(3000K電球色)と台と背景のコントラストが曖昧になります。5000K昼白色を選択することで白ボールの「白さ」を最大化し、視認性を高めました。
大会開催時の演出照明
本施設では月2回のクラブ対抗試合を開催しています。観客席ゾーン(Zone C)を50%ディムに設定し試合台エリア(Zone A)を100%全灯にすることで、劇場的な照明演出を実現。参加者・観客からの「大会の雰囲気が出た」という評価が施設の集客力向上に貢献しています。
2027年問題:卓球場の蛍光灯・水銀灯が使えなくなります
- 2027年末:水銀灯・蛍光灯の製造・輸出入が水俣条約で全面禁止
- 高所設置の蛍光管は廃番後に定期交換ができなくなる
- 競技施設は照度基準を維持する義務があるため早期の計画が重要
- 今から計画すれば:グレアレスLEDへの切替で競技環境改善と規制対応を同時達成
よくある質問
Q. 卓球場に必要な照度・グレア基準は?
A. 卓球の国際大会基準(ITTF)では試合台面照度1,000lx以上・UGR22以下が推奨されています。一般的な練習施設では750lx・グレアレス拡散カバーの組み合わせで競技クオリティを確保します。
Q. 観客席ゾーンの照度調整はできますか?
A. はい。DALI調光対応の電源ユニットを使用することで、ゾーン別の照度を個別にコントロールできます。試合中は試合台100%・観客席50%などのシーン設定が可能で、大会の雰囲気演出にも活用できます。
Q. 2027年の蛍光灯規制は卓球場にも影響しますか?
A. はい。高所に設置された蛍光灯ランプは2027年末の規制後に交換ができなくなります。高所作業の定期コストを削減しながら規制対応するためにも、今からのLED化計画を推奨します。
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