90㎡の靴専門店。婦人靴・紳士靴・スポーツシューズを扱うこの店では、「店内で選んだネイビーの靴が、外に出たらほぼ黒に見えた」というクレームが年間5〜6件発生していた。原因はRa75の三波長蛍光灯。靴の繊細な色差を正確に再現できない照明環境が、顧客の期待と商品の実際の色にギャップを生み出していた。
試着コーナーでは足元を照らす照度が不足しており、靴を履いた状態での全体シルエットが暗い鏡の中でしか確認できなかった。顧客の滞在時間は短く、試着後の離脱率が高い課題が続いていた。
LED PRO SHOPへの相談で、陳列棚3500K/Ra92・試着コーナー垂直照度重視設計・バックヤード5000K・外装IP65防水の4ゾーン設計を提案。「Ra92の照明サンプルで靴を並べた瞬間、スタッフ全員が『全然違う』と驚いた」と店長は語る。
靴専門店 店長 の声
「照明を変えてから、色に関するクレームがほぼゼロになりました。試着コーナーを明るくしたら、お客さんが鏡の前でじっくり確認するようになって、1組あたりの試着数が増えました。電気代も下がって、従業員も『仕事しやすくなった』と言っています。」— 東海地方・靴専門店 店長
靴は素材(本革・スエード・キャンバス・合成皮革)と色(ネイビー・バーガンディ・カーキ等のニュアンスカラー)の組み合わせが購買決定の大きな要素です。Ra80以下の照明では、同系色の微妙な色差が識別しにくく、購入後の「想像と違う」という体験につながります。Ra92以上の高演色照明は自然光に近い色再現で、店内外の色のギャップを最小化します。
また、靴店特有の課題として試着コーナーの垂直照度(足元・棚面方向の照度)があります。天井からの水平照度だけでは靴の側面・底面が影になり、フォルムや縫製の確認が不十分になります。棚下・足元周辺にCOBテープLEDを配置し、垂直照度を適切に確保することで、顧客の試着体験と購買確信度が向上します。
施工概要:靴専門店 90㎡(陳列棚80m・試着コーナー4スペース・バックヤード20㎡) / 陳列棚3500K/Ra92・試着コーナー垂直照度設計・バックヤード5000K/Ra80・外装IP65防水 / 施工費50万円 / 44%省エネ・年間22万円削減・回収2.2年
| エリア | 旧照明 | 新LED(COBテープ) | 削減率 |
|---|---|---|---|
| 陳列棚エリア(80m) | 三波長蛍光灯32W × 30本 = 960W Ra75 / 4200K |
COB 8W/m × 80m = 640W Ra92 / 3500K IP20 |
33%削減 |
| 試着コーナー(20m) | Hf蛍光灯32W × 8本 = 256W Ra75 / 4200K(天井のみ) |
COB 10W/m × 20m = 200W Ra92 / 3500K(棚下+足元) IP20 |
22%削減 |
| バックヤード・倉庫(25m) | 蛍光灯40W × 10本 = 400W Ra70 / 5000K |
COB 8W/m × 25m = 200W Ra80 / 5000K IP20 |
50%削減 |
| 外装・ウィンドウ(12m) | 外照式蛍光灯40W × 6本 = 240W Ra65 / 6500K |
COB 8W/m × 12m = 96W 3500K IP65防水 |
60%削減 |
| 合計 | 1,856W | 1,136W | 39%削減(電力のみ) |
※電力削減と蛍光管交換コスト・看板メンテ費を合算した総合コスト削減率は44%(年間22万円)で算出しています。
| 素材・色 | Ra75(旧蛍光灯) | Ra92(新COB LED) | 改善効果 |
|---|---|---|---|
| ネイビー本革 | 黒に近く見え、ネイビーと識別困難 | 深みのある青みが正確に再現される | 色クレーム防止・選択確信度向上 |
| バーガンディスエード | 暗い赤みがかった茶色に見える | ワインレッドの豊かな色調が明確 | 素材感の魅力が伝わり購買意欲向上 |
| カーキキャンバス | くすんだ黄緑がかった色に見える | 草木を思わせる自然な色味が再現 | 季節感・コーディネート提案が明確に |
| ホワイト合皮 | やや黄みがかって見える・素材感が不明瞭 | 清潔感のある純白・ステッチも鮮明 | 高品質感の訴求が向上 |
一般的な小売店の照明設計では水平照度(床・棚の上面への光量)が重視されますが、靴売り場では垂直照度(棚面・足元側面への光量)が購買体験に直接影響します。試着した靴のフォルム・縫製・色を全方向から確認するためには、棚下や足元周辺からのCOBテープLEDによる均一な照射が不可欠です。
今回の施工では試着コーナーの腰高棚下面と足元床面周囲にCOBテープLEDを多段設置し、垂直照度500lx以上を確保。靴を履いた状態での全体シルエット・素材質感の確認が格段にしやすくなりました。
| 項目 | 旧照明(年間) | 新LED(年間) | 削減額 |
|---|---|---|---|
| 電力費 稼働11h/日×350日=3,850h |
1,856W×3,850h=7,146kWh ×¥30=214,380円 |
1,136W×3,850h=4,374kWh ×¥30=131,220円 |
83,160円 |
| 蛍光管交換費 蛍光灯54本×年2回交換 |
54本×2回×¥500=54,000円 | COB寿命50,000h(約11年) ほぼ交換不要 ≒0円 |
54,000円 |
| 看板・ウィンドウメンテ費 | 球切れ対応・防水処置 約12,000円 |
IP65で修繕ほぼ不要 ≒0円 |
12,000円 |
| 合計削減額 | 280,380円/年 | 131,220円/年 | 約220,000円/年 |
投資回収計算:施工費 500,000円 ÷ 年間削減額 220,000円 = 2.2年で回収。靴店は営業時間が長く(11h/日)、多段の陳列棚照明が常時点灯するため省エネ効果が高くなります。回収後は毎年22万円の純利益として積み上がります。
靴専門店で多く使われている三波長蛍光灯(3波長形昼白色・電球色)は主要メーカーが2025〜2027年に製造終了予定。補修部材の調達が困難になる前に、同等以上の演色性(Ra90以上)を持つLEDへの切り替えを計画することが重要です。
A. 靴は革・スエード・キャンバス・合成皮革など素材ごとに色の見え方が大きく異なります。Ra80以下の一般照明では、店内で選んだ靴の色が屋外に出た途端に全く違って見え、返品・クレームの原因になります。Ra90以上の高演色LEDは自然光に近い色再現で、店内外での色のズレを最小化します。
A. 試着コーナーでは水平照度(床面)だけでなく、靴全体が均一に見える垂直照度(棚面・足元側面)が重要です。推奨照度は500〜700lxで、色温度は3500K(温白色)が靴の素材感・光沢を自然に引き出します。足元からの間接照明と棚上の直接照明を組み合わせることで、影のない均一な光環境を実現できます。
A. 陳列棚は商品の色と質感の正確な再現(Ra90以上)と、棚板の奥まで均一に届く照度分布が重要です。COBテープLEDは発光点が均一で影が出にくく、ガラス棚・木棚どちらにも対応できます。棚の段数に応じて各段にLEDを設置する「多段設計」で、商品全体を均等に照らす設計が標準的です。
LED PRO SHOPでは演色性Ra92・色温度3500Kの高演色COBテープLEDを取り揃えています。棚照明・試着コーナー・外装ウィンドウ用途ごとに絞り込んで、施設に合った製品をお選びください。
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