施工・配線ガイド
LEDテープの配線・接続の基本
端子台・ハンダ付け・コネクタの選び方
LEDテープを確実に接続するための3つの方法(コネクタ・端子台・ハンダ付け)と、並列配線の基本、電源から末端までの正しい配線設計を実務目線で解説します。
公開日: 2026-05-01 | LED PRO SHOP
1. 接続方法3種類の比較
LEDテープの配線方法は主に3種類。施工環境・接続頻度・必要な強度によって選び分けます。
| 接続方法 |
作業時間 |
接触信頼性 |
着脱 |
向いている場面 |
| クリップコネクタ |
30秒〜 |
中(固定必須) |
◎ |
試作・メンテ頻度高い箇所 |
| 端子台(ターミナルブロック) |
2〜3分 |
高 |
○ |
電源二次側・分岐点の固定接続 |
| ハンダ付け |
5〜10分 |
最高 |
× |
本設・振動環境・防水処理必要な箇所 |
プロ現場の実態
展示会や仮設照明にはクリップコネクタ、本設工事の分岐点には端子台、テープとリード線の接合にはハンダ付けと、1現場で3種類を使い分けるのが標準的な手順です。
2. クリップコネクタの使い方と注意点
クリップコネクタ(クランプ型コネクタ)は工具不要でLEDテープに挟むだけで接続できる最も手軽な方法です。ただし、使い方を誤ると接触不良やスパークの原因になります。
正しい挿入手順
-
カットラインを確認する
LEDテープのカット可能部分(ハサミマーク)でカットする。斜めカット・ランドへの食い込みは接触不良の原因。
-
テープの向きを合わせる
コネクタの「+」「-」表示とLEDテープの極性(赤=+、黒=−、または銅箔パターン)を合わせる。逆接続は発光しない・最悪LEDが壊れる。
-
端部を奥まで差し込む
テープをコネクタスロットに水平に差し込み、銅箔パッドがピン電極に完全に触れるまで押し込む。
-
ロックレバーを閉じる
爪(ロック)を押し下げてテープを固定。固定後に軽く引っ張って抜けないことを確認する。
-
点灯確認する
電源を入れてチラつき・消灯がないことを確認。問題があれば一度外して再挿入する。
接触不良の主な原因
- カットラインがずれていてランドが短い
- テープが斜めに入ってピンが銅箔に当たっていない
- テープ表面の汚れ・酸化による導通不良(アルコール拭きで改善)
- コネクタの繰り返し開閉による金属疲労
コネクタ幅とテープ幅を合わせる
LEDテープの幅(5mm・8mm・10mm・12mm)に対応したコネクタ幅を選ぶ必要があります。幅違いのコネクタを使うと確実な導通が取れません。COBテープは多くが10mm幅ですが、メーカーにより8mmや12mmの製品もあります。購入前に実測を確認してください。
3. ハンダ付け接続の手順
本設工事で最も信頼性が高い接続方法。適切に施工すれば振動・温度変化にも強く、接触抵抗が最小になります。
必要な道具
- 温度調節付きハンダごて(推奨: 300〜320℃)
- 鉛フリーハンダ(0.8〜1mm径)
- フラックスペン(酸化防止・ハンダ流れを良くする)
- 被膜ワイヤー(AWG22〜20・電流容量に合わせる)
- 熱収縮チューブ(ハンダ後の絶縁保護用)
-
ランドにフラックスを塗る
LEDテープのハンダランド(銅箔パッド)にフラックスペンで薄く塗布する。酸化している場合はペーパーで軽く磨く。
-
ランドを予備ハンダする
ハンダごてをランドに当て、ハンダをごく少量溶かして銅箔に盛り付ける(予備ハンダ)。ごてを当てる時間は1〜2秒以内。
-
リード線の先端を処理する
被膜を5〜6mm剥き、予備ハンダを施す(予備ハンダすることで本接合がきれいになる)。
-
リード線をランドにのせてハンダ付けする
リード線をランドに当て、ハンダごてを1〜2秒当てて溶着。ごてを離した後、ハンダが固まるまで動かさない。
-
熱収縮チューブで保護する
ハンダ部に熱収縮チューブをかぶせてヒートガンで収縮させ、ショートを防止する。
ハンダ付け NG パターン
- 過熱: 長時間ごてを当てるとLEDチップや基板が損傷。1〜2秒を守る
- コールドジョイント: ハンダが白く曇っている状態。接触不良の原因になるため再加熱
- ハンダが隣のランドとブリッジ: ショートのため吸い取り線で除去
- リード線を動かして固める: クラックが入り接触不良になる
4. 端子台(ターミナルブロック)の活用
端子台は電源二次側のDCケーブルとLEDテープの間の接続や、複数系統への分岐に適しています。工具(ドライバー)で締め付けるため接触信頼性が高く、メンテナンス時に外しやすいのが特長です。
主な使用シーン
- 電源装置の出力端子から複数のLEDテープへの分岐点
- アルミフレーム内への引き込み口(テープ側ハンダ+端子台で中継)
- 天井裏・壁内の固定接続点(振動がなく後日アクセス可能な場所)
- スイッチ・調光器との接続(電源一次側は絶縁端子台)
DC配線での端子台選定
| 電流容量 |
推奨電線径 |
端子台定格 |
締め付けトルク |
| 〜5A |
AWG22 (0.3mm²) |
定格10A品 |
0.2〜0.3 N·m |
| 5〜10A |
AWG18 (0.75mm²) |
定格15A品 |
0.3〜0.4 N·m |
| 10〜20A |
AWG16 (1.25mm²) |
定格20A品 |
0.5〜0.6 N·m |
| 20A以上 |
AWG14 (2.0mm²) 以上 |
定格30A品 |
電気工事士による施工 |
DC配線のポイント
24Vの場合、12Vに比べて同じ消費電力でも電流が半分になるため、細い電線・小さい端子台が使えます。長尺配線では24V化による電圧降下対策コストの削減が大きなメリットです。
5. 並列配線の基本と電圧降下対策
LEDテープは必ず並列(並列接続)で配線します。直列接続では電圧が足りなくなり正常に発光しません。
並列接続の原則
- すべてのLEDテープは電源の+と−に並列でつなぐ
- 1本のケーブルで複数のテープを数珠つなぎ(デイジーチェーン)は電圧降下が大きくなるため避ける
- 中継点から放射状にケーブルを引く「スター配線」が理想
電圧降下の計算
電圧降下は接続ケーブルの抵抗によって生じます。テープの末端が暗くなる原因の多くがこれです。
| 電線長 |
電線径 |
電流 5A時の降下 |
電流 10A時の降下 |
| 2m(往復4m) |
AWG22 (0.3mm²) |
1.2V |
2.4V |
| 2m(往復4m) |
AWG18 (0.75mm²) |
0.5V |
1.0V |
| 5m(往復10m) |
AWG18 (0.75mm²) |
1.2V |
2.4V |
| 5m(往復10m) |
AWG16 (1.25mm²) |
0.7V |
1.4V |
電圧降下の許容値
24VLEDテープの場合、降下が1.5V以内(端末電圧22.5V以上)に収まるよう設計します。2V超えると末端が顕著に暗くなります。対策は①電線を太くする②電源を分散配置する③テープをより短く切る、の3択です。
電源分散配置(推奨手法)
長尺施工(10m超)では電源を1か所に集中するより、5〜8mごとに電源を分散配置する方が電圧降下・電線コストともに有利です。各電源から独立したスター配線を行うことで均一な輝度が実現できます。
6. 電源〜LEDテープの配線フロー
実際の施工では以下の順序で配線を設計・施工します。
-
消費電力の合計を計算する
W/m × 総メートル数 = 合計W。安全余裕1.2〜1.3倍の容量の電源を選ぶ。
-
電源の設置位置と数を決める
テープからの最大距離が5m以内になるよう電源を分散。天井裏・壁内ボックスへの収納位置を確認する。
-
幹線ケーブルを引く
電源の出力端子から各分岐点まで太めのケーブル(AWG16〜18)で幹線を引く。
-
分岐点に端子台を設置する
幹線を端子台で受け、各LEDテープへの支線を分岐させる。
-
LEDテープへの引き込み線を接続する
テープのハンダランドにリード線をハンダ付けし、端子台または直接コネクタで接続。
-
調光器(使用する場合)を電源二次側に入れる
調光器はDC側(電源出力〜LEDテープの間)に設置。AC側接続は誤り。
-
通電チェックと電圧測定
テスターでテープ末端の電圧を測定し、規格電圧±10%以内であることを確認する。
電源の極性確認は必須
AC/DC電源の出力端子はV+(プラス)とV-(マイナス)が必ずラベル表示されています。テープの赤(+)・黒(-)と対応させてください。逆接続は即座にLEDが破損します。接続前に必ずテスターで極性を確認する習慣をつけてください。
7. 現場での配線チェックリスト
施工完了前に以下の項目を必ず確認してください。
| チェック項目 |
確認方法 |
NG時の対処 |
| 電源電圧 |
テスターで出力端子を計測 |
電源の電圧調整ポテンショメータで調整 |
| テープ末端電圧 |
テスターでテープ末端のランドを計測 |
電線を太くする/電源を分散 |
| チラつき |
スマホカメラでスロー撮影 |
調光器の相性確認・コネクタの再接続 |
| 接続点の温度 |
10分点灯後に指触確認 |
60℃超は過電流の疑い・接続を確認 |
| ハンダ部の絶縁 |
熱収縮チューブ収縮の確認 |
不足時は絶縁テープで追加保護 |
| 極性確認 |
全系統の+−を目視確認 |
逆接続は即座に電源OFF・配線やり直し |
配線作業は段取りが8割です。「電源の数と位置」「テープの長さと消費W」「電線の太さと長さ」の3点を設計段階で確定させてから現場に入ることで、手戻りとトラブルを最小化できます。
LEDテープ・電源・コントローラーを一括で
COBテープ・アルミフレーム・電源・コントローラーをまとめてご注文いただけます。プロ施工向けロット対応。