製品活用ガイド

冷蔵・冷凍ショーケース庫内向け
LEDテープの選び方

低温起動・IP防滴・結露対策と、精肉/鮮魚/青果が映える色温度・演色(Ra)を施工業者向けに解説

公開: 2026-07-01 | カテゴリ: 製品活用ガイド

庫内施工の落とし穴:一般テープの転用

冷蔵・冷凍ショーケースの庫内は、低温・結露・霜という一般照明にはない過酷な環境です。0℃以上想定の一般LEDテープを庫内に流用すると、低温で点灯が不安定になったり、結露水がコネクタや基板に入り込んで短絡・腐食・部分消灯を招きます。庫内施工では「低温対応の動作温度範囲」と「IP65以上の防滴」が出発点です。

庫内温度帯別の要求仕様

ショーケースは温度帯で要求が変わります。チルド・冷蔵・冷凍のどの帯かを確認し、テープの動作温度範囲とIP等級を合わせます。

温度帯 庫内温度(目安) 推奨動作温度範囲 推奨IP等級 結露・霜
チルド・冷蔵 0〜+5℃ -20℃〜+50℃ IP65以上 扉開閉時に結露あり
冷蔵(多段オープン) 0〜+8℃ -20℃〜+50℃ IP65以上 外気との温度差で結露大
冷凍 -18〜-25℃ -25℃〜+50℃ IP67以上推奨 霜・着霜あり・除霜運転で温度変動

動作温度範囲の読み方:データシートの「動作温度(Ta)」が庫内最低温度を下回っているか確認します。冷凍帯(-25℃)なら下限-25℃以下の保証品を選びます。下限が0℃や-10℃までの製品は冷凍庫内では起動不良・寿命低下のリスクがあります。

結露・霜への対策(4つの要点)

基本

IP65以上の防滴テープを選ぶ

シリコン被覆・チューブ封止などで基板とLEDを水滴から守る。多段オープンケースは外気との温度差で結露しやすいため、迷ったらIP67を選ぶ。

接続部

コネクタより防水はんだ+熱収縮

結露環境では差込コネクタの隙間に水分が入りやすい。庫内の接続は防水はんだ付け+熱収縮チューブ(接着剤付き)で封止し、末端も防水キャップで塞ぐ。

電源

電源は庫外の常温側に設置

発熱する電源を庫内に入れない。DCのテープ側だけ庫内へ通し、引き込み穴は下向き水切り+パッキンで断熱・防水。冷却効率も保てる。

配線

配線引き込み口の防水処理

庫体の貫通部はコーキングで気密・防水。結露水が配線を伝って電源側へ流れない向き(庫内側を低く)に取り回し、ドリップループを作る。

商品が映える色温度・演色の選び方

庫内に並ぶ商品によって「美味しそう・鮮度が高そう」に見える光が変わります。色温度(K)と演色性(Ra・R9)を商品に合わせて選びます。

商品 推奨色温度 演色性 狙い
精肉・赤身 2700〜3500K(電球色〜温白色) Ra90以上・R9高 赤身を鮮やかに・脂の白を濁らせない
鮮魚・刺身 4000〜5000K(昼白色) Ra90以上 透明感・身の白さ・鮮度感
青果・野菜 3500〜4500K(自然な白) Ra90以上 緑の鮮やかさ・彩りの再現
惣菜・パン 2700〜3000K(電球色) Ra85以上 温かみ・食欲を誘う暖色
飲料・乳製品 4000〜5000K(昼白色) Ra80以上 清潔感・パッケージの見やすさ

施工前チェックリスト

低温で粘着テープが剥がれる問題

庫内は低温で両面テープの粘着力が落ち、霜・結露でさらに密着が悪化します。庫内固定は粘着のみに頼らず、アルミフレーム+クリップ・ビス固定や、低温対応の強粘着・機械固定を併用してください。剥がれたテープが商品に落下すると食品事故につながります。

よくある質問

Q. 冷蔵・冷凍ショーケースの庫内に普通のLEDテープを入れても大丈夫ですか?
推奨しません。一般的なLEDテープは0℃以上を想定しており、冷凍帯(-18〜-25℃)では低温で起動しにくくなったり、結露・霜で配線部が腐食・短絡する恐れがあります。庫内に使うなら、動作温度範囲が低温まで保証され(例:-25℃〜+50℃)、IP65以上の防滴・防水仕様で、コネクタや接続部に結露対策が施された製品を選んでください。冷蔵帯(0〜5℃)でも結露は発生するため防滴仕様は必須です。
Q. 冷蔵ショーケース庫内の電源はどこに置くべきですか?
電源(ドライバー)は庫内ではなく庫外の常温側に設置するのが基本です。電源は発熱体であり、庫内に置くと冷却効率を下げるうえ、低温・結露環境で電源自体の寿命が縮みます。低電圧(DC12V/24V)のテープ側だけを庫内に通し、電源は庫外に置いて配線で引き込みます。引き込み穴は結露水が伝わらないよう下向きの水切りを設け、パッキン・コーキングで断熱・防水処理します。
Q. 精肉・鮮魚・青果で色温度は変えたほうがいいですか?
商品ごとに映える色温度・演色性が異なります。精肉は赤身を鮮やかに見せる高演色(Ra90以上・R9の高い)電球色〜温白色(2700〜3500K)、鮮魚は透明感と白さを出す昼白色(4000〜5000K)、青果は緑と彩りを出す自然な白(3500〜4500K・高Ra)が一般的な目安です。庫内の商品に合わせて色温度と演色を選ぶことが、鮮度感の演出につながります。

関連するLED選び方ガイド

低温・防水対応のLEDテープを探す

IP65/IP67防水テープ・高演色(Ra90)テープ・庫外設置向け電源を取り扱っています

商品ラインナップを見る