低温起動・IP防滴・結露対策と、精肉/鮮魚/青果が映える色温度・演色(Ra)を施工業者向けに解説
冷蔵・冷凍ショーケースの庫内は、低温・結露・霜という一般照明にはない過酷な環境です。0℃以上想定の一般LEDテープを庫内に流用すると、低温で点灯が不安定になったり、結露水がコネクタや基板に入り込んで短絡・腐食・部分消灯を招きます。庫内施工では「低温対応の動作温度範囲」と「IP65以上の防滴」が出発点です。
ショーケースは温度帯で要求が変わります。チルド・冷蔵・冷凍のどの帯かを確認し、テープの動作温度範囲とIP等級を合わせます。
| 温度帯 | 庫内温度(目安) | 推奨動作温度範囲 | 推奨IP等級 | 結露・霜 |
|---|---|---|---|---|
| チルド・冷蔵 | 0〜+5℃ | -20℃〜+50℃ | IP65以上 | 扉開閉時に結露あり |
| 冷蔵(多段オープン) | 0〜+8℃ | -20℃〜+50℃ | IP65以上 | 外気との温度差で結露大 |
| 冷凍 | -18〜-25℃ | -25℃〜+50℃ | IP67以上推奨 | 霜・着霜あり・除霜運転で温度変動 |
動作温度範囲の読み方:データシートの「動作温度(Ta)」が庫内最低温度を下回っているか確認します。冷凍帯(-25℃)なら下限-25℃以下の保証品を選びます。下限が0℃や-10℃までの製品は冷凍庫内では起動不良・寿命低下のリスクがあります。
シリコン被覆・チューブ封止などで基板とLEDを水滴から守る。多段オープンケースは外気との温度差で結露しやすいため、迷ったらIP67を選ぶ。
結露環境では差込コネクタの隙間に水分が入りやすい。庫内の接続は防水はんだ付け+熱収縮チューブ(接着剤付き)で封止し、末端も防水キャップで塞ぐ。
発熱する電源を庫内に入れない。DCのテープ側だけ庫内へ通し、引き込み穴は下向き水切り+パッキンで断熱・防水。冷却効率も保てる。
庫体の貫通部はコーキングで気密・防水。結露水が配線を伝って電源側へ流れない向き(庫内側を低く)に取り回し、ドリップループを作る。
庫内に並ぶ商品によって「美味しそう・鮮度が高そう」に見える光が変わります。色温度(K)と演色性(Ra・R9)を商品に合わせて選びます。
| 商品 | 推奨色温度 | 演色性 | 狙い |
|---|---|---|---|
| 精肉・赤身 | 2700〜3500K(電球色〜温白色) | Ra90以上・R9高 | 赤身を鮮やかに・脂の白を濁らせない |
| 鮮魚・刺身 | 4000〜5000K(昼白色) | Ra90以上 | 透明感・身の白さ・鮮度感 |
| 青果・野菜 | 3500〜4500K(自然な白) | Ra90以上 | 緑の鮮やかさ・彩りの再現 |
| 惣菜・パン | 2700〜3000K(電球色) | Ra85以上 | 温かみ・食欲を誘う暖色 |
| 飲料・乳製品 | 4000〜5000K(昼白色) | Ra80以上 | 清潔感・パッケージの見やすさ |
庫内は低温で両面テープの粘着力が落ち、霜・結露でさらに密着が悪化します。庫内固定は粘着のみに頼らず、アルミフレーム+クリップ・ビス固定や、低温対応の強粘着・機械固定を併用してください。剥がれたテープが商品に落下すると食品事故につながります。