子どもの目を守り、集中力を高める照明設計。教室・ホール・図書室・廊下の4ゾーン構成と、電力47%削減を実現した実務データを公開します。
学校・幼稚園の照明は「明るければよい」ではありません。ちらつき(フリッカー)は目の疲労・頭痛・集中力低下の原因となり、高演色性(Ra90以上)は色の認識力・造形学習・読書効率に直結します。蛍光灯から LEDテープへの切り替えは、単なる省エネではなく学習環境そのものの改善です。本記事では、約520㎡の幼稚園・小学校複合施設での実施例を詳しく解説します。
| ゾーン | 場所 | テープ仕様 | 色温度 | 演色性 | 長さ | 消費電力 | アルミフレーム |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Zone A | 多目的ホール | COB 24V 10W/m | 4000K | Ra90 | 30m | 300W | Uチャンネル(表面) |
| Zone B | 普通教室(3教室) | COB 24V 8W/m | 4000K | Ra90 | 36m | 288W | Uチャンネル(天井埋込) |
| Zone C | 図書室・読書コーナー | COB 24V 6W/m | 3000K | Ra90 | 18m | 108W | Tチャンネル(間接) |
| Zone D | 廊下・階段 | COB 24V 8W/m | 4500K | Ra90 | 12m | 96W | Uチャンネル(天井) |
| ゾーン | 計算消費電力 | 安全係数(×1.2) | 採用 PSU | 台数 |
|---|---|---|---|---|
| Zone A(ホール) | 300W | 360W | 400W 防雨型(IP44) | 1台 |
| Zone B(教室×3) | 288W | 346W | 200W 屋内型×2 | 2台 |
| Zone C(図書室) | 108W | 130W | 150W 屋内型 | 1台 |
| Zone D(廊下) | 96W | 115W | 150W 屋内型 | 1台 |
| 合計 | 792W | 951W | — | 5台 |
教育施設の日中照明は調光の必要性が低いため、電源→テープの直結固定点灯が最も簡単でフリッカーが皆無です。調光が必要な場合はPWM調光(周波数10kHz以上)対応のコントローラーを使用します。位相制御型の調光器(スライダックス・白熱灯用調光器の流用)は絶対に使用禁止です。
蛍光灯の安定器・ソケットを撤去。石膏ボード天井の場合はアンカー位置を確認し、アルミフレームの取付点がボードジョイントに重ならないよう配置計画を立てる。
教室天井はUチャンネルを周囲4辺に沿って配置(間接光で眩しさを抑えつつ均一照度を確保)。フレームをビス止め後、テープ固定面の清掃(脱脂)を行う。
COB 24V テープを切断線(5cm単位)で必要長にカット。両面テープの粘着力が高いため、貼り直し不可を前提に位置確認後に剥離紙を外す。配線は天井裏スペース経由でPSUまで引き込む。
PSUを天井裏または壁面のアクセスパネル内に設置。+/-の極性を必ず確認してから接続(逆接でテープが点灯しない。まれに素子が壊れる場合もある)。テスターで出力電圧(24V±5%)を計測してから本配線。
全点灯を確認後、スローモーション動画でフリッカー無しを確認。照度計で机上面照度(JIS Z 9110 学習空間推奨:300〜500lx)を測定し記録。不足エリアはテープの本数追加または電力密度を上げたグレードに変更。
アルミフレームのビス頭・端部を化粧カバーで養生(子どもが手を触れても安全なように)。施工写真・消費電力・照度データを記録して施主(園長・学校長)に提出。
| エリア | JIS推奨照度 | 本施工の達成照度 | 判定 |
|---|---|---|---|
| 多目的ホール(Zone A) | 200〜500lx | 420lx(中央) | ✅ 合格 |
| 普通教室 机上面(Zone B) | 300〜500lx | 380〜460lx | ✅ 合格 |
| 図書室・読書コーナー(Zone C) | 300〜500lx | 340lx(棚前面) | ✅ 合格 |
| 廊下・階段(Zone D) | 100〜200lx | 210lx(床面) | ✅ 合格 |
Ra90・フリッカーフリーのCOB 24Vテープライトと、定電圧スイッチング電源を豊富にラインアップ。学校・幼稚園・保育所の施工に最適な製品をご提供します。