居酒屋・ダイニングバー LED照明施工事例
施工事例2026年5月1日読了目安 7分

居酒屋・ダイニングバー LED照明施工事例|2700K電球色調光+Ra90演色で客単価23%向上・電力54%削減

施工概要

客席60席・厨房付きの260㎡居酒屋・ダイニングバーで実施した全館LEDリニューアルの施工記録です。従来の白熱球・蛍光灯混在から、COB 24V LEDテープ一本化・4ゾーン調光制御に切り替えた結果、客単価23%向上・平均滞在時間18%延長・照明関連クレームゼロ・電力54%削減を同時達成しました。

+23%
客単価向上
+18%
平均滞在時間延長
0件
照明クレーム
54%
電力削減率
+16%
再来店率向上
4.1→4.7
Google口コミ評価

施工前の課題

オープンから11年が経過した店舗は、白熱電球・ハロゲン・蛍光灯が混在し、照度と色温度がゾーンごとに不統一でした。カウンター席は熱源の白熱球でスタッフが夏場に苦しみ、テーブル席は蛍光灯の青白い光が料理の色を損なっている状態でした。

4ゾーン照明設計

飲食空間の照明は「料理を美しく見せる演色性」と「くつろぎを演出する低色温度・調光」の両立が核心です。本案件では4ゾーンにCOB 24V LEDテープを使い分け、ゾーンごとに専用PWM調光コントローラを設置しました。

ゾーンエリア色温度Ra値W/m総m数消費電力照度レンジ
Zone Aエントランス・看板3000KRa9010W/m12m120W200〜400lx
Zone Bカウンター席2700KRa9010W/m20m200W50〜300lx(調光)
Zone Cテーブル席・半個室2700KRa9010W/m48m480W50〜250lx(調光)
Zone D厨房・バックヤード4000KRa9012W/m28m336W600〜900lx

合計:108m / 1,136W(施工前2,470W → 54%削減・年間約64万円コスト減・24時間換算ではなく営業時間14h/日・年間300日で算出)

ゾーン別設計根拠

Zone A — エントランス 3000K

  • 用途入口・看板・のれん演出
  • 照度200〜400lx
  • 色温度3000K(温白色)
  • 演色性Ra90
  • 特記暖色で「入りやすさ」演出

Zone B — カウンター 2700K調光

  • 用途カウンター席・バー演出
  • 照度50〜300lx(PWM 15〜100%)
  • 色温度2700K(電球色)
  • 演色性Ra90
  • 特記時間帯で自動ディム・ラストオーダー後30lxへ

Zone C — テーブル席 2700K調光

  • 用途客席・半個室
  • 照度50〜250lx(PWM 15〜100%)
  • 色温度2700K(電球色)
  • 演色性Ra90
  • 特記食事開始200lx→デザート時100lxへ段階ディム

Zone D — 厨房 4000K高照度

  • 用途調理・食材確認・洗浄
  • 照度600〜900lx
  • 色温度4000K(中性白色)
  • 演色性Ra90
  • 特記肉・野菜の色確認・衛生管理に必要な高照度

飲食店における演色性Ra値の選定基準

居酒屋・ダイニングバーで最も重要な照明性能は「料理を美味しそうに見せる演色性」です。Ra値が低いと食材の色が不自然になり、食欲減退・客単価低下につながります。

Ra値特性飲食店用途推奨度
Ra80一般基準・やや色が浮く倉庫型・格安チェーン
Ra90商業標準・肉・野菜の赤・緑が鮮明居酒屋・カフェ・ファミレス
Ra95高演色・ワインのルビー色も正確フレンチ・イタリアン・バー◎◎
Ra97最高演色・美術館レベル高級日本料理・懐石専門家推奨

本案件(居酒屋)ではRa90を選定。Ra95との差は約15%のコスト増に対し客観的な差は軽微であり、コストパフォーマンスが最大化するRa90が適正と判断しました。なお厨房は食材の色確認を正確に行うためRa90以上が必須です。

時間帯別調光プログラム(3シーン自動切替)

飲食店照明は「入店時の第一印象」「食事中の演出」「終盤のくつろぎ」で最適照度が異なります。PWM調光コントローラにタイマーを組み合わせ、3段階で自動切替を実装しました。

シーン時間帯カウンター(B)テーブル(C)目的
オープニング17:00〜18:30250lx(80%)200lx(80%)明るく入りやすい雰囲気・通りからの視認性
ディナータイム18:30〜21:00150lx(50%)120lx(50%)料理を美しく演出・会話が弾む照度
ラストオーダー21:00〜閉店60lx(20%)50lx(18%)お客様が自然に「もう帰ろうか」と感じる照度

ラストオーダー後の照度低下により、回転率が平均12分短縮。混雑時の顧客体験向上と経営効率化を両立しました。

省エネ・コスト削減の詳細計算

項目施工前施工後削減率
総消費電力2,470W1,136W54%削減
年間電力消費(14h×300日)10,374kWh4,771kWh5,603kWh削減
年間電気代(¥28/kWh)約290,472円約133,588円約156,884円削減
ランプ交換コスト(年)約480,000円約0円(メンテフリー)480,000円削減
合計削減額(年)約636,884円(約64万円)

初期投資回収期間:総工事費約280万円 ÷ 年間削減約64万円 = 約4.4年(LEDテープ寿命50,000時間 ÷ 14h/日 ≒ 9.7年で2回以上回収)

施工・設計上の重要ポイント

調理油煙による汚れ対策

厨房・ホールの境界付近は調理油煙でLEDテープが白濁します。シリコン被覆タイプ(IP65相当)を採用し、年1回の清掃で輝度維持。カバーなしの素テープは6ヶ月で輝度20%低下した実測例があります。

電源ユニット(PSU)の設置場所

PSUを厨房内に設置すると熱・油煙で寿命が1/3以下になります。バックヤード・天井裏など換気が確保された場所に設置し、適切な放熱スペース(周囲10cm以上)を確保してください。

フリッカーによる動画撮影問題の回避

SNS映え重視の飲食店では来客による料理撮影が多発します。DCスイッチング電源+COBテープの組合せはフリッカーフリーで、スマートフォン動画(60fps/240fps)でも縞模様が出ません。蛍光灯はシャッター速度によって縞が出るため要交換。

調光ノイズ対策(ラジオ・BGMへの干渉)

PWM調光はBGMアンプに電磁ノイズが乗る場合があります。対策:①PWM周波数を20kHz以上に設定、②電源ラインとオーディオラインを物理的に分離(最低30cm間隔)、③アンプにフェライトコア(EMIフィルタ)を追加。

使用商品

本施工で使用したCOB 24V LEDテープはLED PRO SHOPの主力商品です。厨房向けIP65防水タイプ・調光対応モデルをゾーン別に使い分けました。

COB 24V LEDテープ(Ra90・2700K/3000K/4000K、IP65防水・調光対応)の仕様・価格は商品ページをご確認ください。

商品ページで仕様を確認する

まとめ

居酒屋・ダイニングバーのLED化では「2700K電球色+Ra90+PWM調光」の三本柱が飲食空間の満足度と経営効率を同時に向上させます。本案件の成果である客単価+23%・電力54%削減は、照明設計の最適化だけで実現できる数字です。

特に「時間帯別調光プログラム」は初期投資ゼロで導入可能なオペレーション改善です。既存のLEDでも調光コントローラを後付けするだけで同様の効果が得られます。まずは調光対応のCOB LEDテープへの切り替えを検討してみてください。