ホテル・旅館 LED照明施工事例
施工事例2026年5月1日読了目安 7分

ホテル・旅館 LED照明施工事例|2700K電球色+調光シーン制御でゲスト満足度向上・電力51%削減

「旅館・ホテルの照明は雰囲気が命」と言われながら、蛍光灯時代には「明るければ良い」という割り切りが一般的でした。中規模ビジネスホテルのオーナーが初めてLED照明に興味を持ったのは、客室のクチコミに「蛍光灯の光が安っぽい」という指摘を見つけたからでした。

客室30室・ロビー・レストラン・廊下を含む延床1,200㎡をCOBテープLEDに全面刷新。ゾーン別に色温度と調光シーンを最適化した4エリア設計で、OTA(予約サイト)のゲスト満足度スコアが19%向上、電力51%削減・年間維持コスト90万円の削減を実現しました。

「まさか照明でこれほど変わるとは思わなかった」とオーナーが話すように、宿泊施設での照明の投資対効果は他の設備投資と比較しても高い水準を示しています。

「客室の蛍光灯を2700KのLEDに替えてから、クチコミの評価ポイントに『部屋の雰囲気が良かった』という言葉が増えました。旅館やホテルは非日常を売る商売なので、照明の変化がダイレクトにリピーター獲得につながっています。」

— 中規模ビジネスホテル オーナー

施工概要

客室30室・ロビー・レストラン・廊下を含む中規模ビジネスホテル(延床面積約1,200㎡)のLEDリニューアル施工記録です。ゾーン別に色温度・調光を最適化した4エリア設計により、ゲスト満足度スコア(OTA平均)+19%・電力51%削減・年間維持管理コスト90万円削減を達成しました。

+19%
ゲスト満足度スコア向上
51%
電力削減率
-90万
年間維持管理コスト削減
0件
照明クレーム(6ヶ月)
+14%
リピート宿泊率向上
3.8→4.4
OTA照明評価

施工前の課題

開業15年のホテルは蛍光灯・白熱球・ハロゲンが客室ごとにバラバラで、OTAの口コミに「部屋が暗い」「照明が古くさい」という投稿が継続的に見られました。ランプ切れの対応が業務負担となっており、スタッフが毎週20〜30本を交換する状況でした。

よくある失敗例

旅館・ホテルのLED化でよくある失敗が「コストを抑えて全室同じ昼白色(5000K)を採用してしまう」ことです。省エネ効果は高くても、就寝前に5000Kの白い光では眠気が来づらくなり、ゲストから「落ち着かない部屋」という評価につながります。また、廊下の調光機能を省いて24時間100%点灯のままにすると、深夜の省エネ効果がゼロになります。色温度と調光の設計をゾーンごとに丁寧に行うことが、投資対効果を最大化する鍵です。

4ゾーン照明設計

ゾーンエリア色温度Ra値W/m総m数消費電力照度レンジ
Zone A客室(30室)2700KRa9010W/m180m1,800W30〜400lx(PWM調光)
Zone Bロビー・フロント3000KRa9010W/m40m400W300〜500lx
Zone Cレストラン・朝食エリア2700KRa9010W/m36m360W100〜400lx(調光)
Zone D廊下・エレベーターホール4000KRa908W/m60m480W100〜200lx(人感センサー)

合計:316m / 3,040W(施工前6,200W → 51%削減・年間約188万円コスト減・24h×365日で算出)

Zone A — 客室 2700K調光(最重要)

  • 用途就寝・リラックス・作業
  • 照度30〜400lx(PWM 8〜100%)
  • 色温度2700K(電球色)
  • 演色性Ra90
  • 特記入室時100%→就寝前自動20%ディム対応

Zone B — ロビー 3000K/Ra90

  • 用途チェックイン・ウェイティング
  • 照度300〜500lx
  • 色温度3000K(温白色)
  • 演色性Ra90
  • 特記深夜帯(23〜6時)は200lxに自動ディム

Zone C — レストラン 2700K調光

  • 用途朝食・夕食・バー
  • 照度100〜400lx(PWM 25〜100%)
  • 色温度2700K(電球色)
  • 演色性Ra90
  • 特記朝食400lx・夕食150lx・バータイム80lx

Zone D — 廊下 4000K人感センサー

  • 用途廊下・エレベーターホール
  • 照度100〜200lx(在室時)
  • 色温度4000K(中性白色)
  • 演色性Ra90
  • 特記不在時20lx常夜灯・センサー3分タイマー

客室照明が宿泊満足度に与える影響

OTA(オンライン旅行代理店)の口コミ分析では、「照明・雰囲気」に関するキーワードがネガティブレビューの約18%に含まれていることが判明しました。具体的には「蛍光灯っぽい」「暗くて本が読めない」「くつろげない」という表現が多く見られました。

LEDリニューアル後6ヶ月間の口コミ分析では「雰囲気がよくなった」「落ち着いた」「照明がおしゃれ」という表現が増加し、OTA全体評価が3.8→4.2(+10.5%)に改善しました。

客室照明の評価ポイント施工前施工後
色温度の統一感バラバラ(2700〜6500K混在)統一(全室2700K)
調光機能なし(ON/OFFのみ)PWM無段階調光
熱・発熱感白熱球で高温・不快LEDで発熱ほぼゼロ
フリッカーあり(蛍光灯劣化)フリッカーフリー
ランプ切れ頻度週20〜30本ほぼゼロ(寿命50,000h)

省エネ・コスト削減の詳細計算

項目施工前施工後削減額(年)
電力コスト(¥28/kWh・24h・365日)約1,530,240円約749,952円約780,288円
ランプ交換・外部業者コスト約900,000円約0円約900,000円
合計削減額約1,680,288円(約168万円)

初期投資回収期間:総工事費約650万円 ÷ 年間削減約168万円 = 約3.9年

施工・設計上の重要ポイント

客室への電源ユニット設置

客室1室ごとにDC電源ユニット(PSU)を設置するのが基本設計。共用電源では1室の障害が他室に波及するリスクがあります。PSUは天井裏の換気確保された場所に設置し、アクセスパネルで保守できる設計にしてください。

深夜帯の廊下自動調光

廊下を24時間同照度で点灯すると電力の無駄が大きく、深夜の眩しさがゲストのクレーム原因にもなります。22〜6時は人感センサー不在時20lx(常夜灯モード)に自動設定し、安全性を確保しつつ省エネを実現します。

チェックイン・アウト時間帯の自動シーン切替

タイマーコントローラを使い、チェックイン(15時)時に客室照明を「ウェルカムシーン(150lx)」に自動設定すると、入室時の第一印象が大幅に向上。チェックアウト(11時)後の清掃時は「フル点灯(400lx)」に切替で清掃品質も上がります。

OTAの「照明」評価キーワードの事前調査

施工前にOTAの口コミを「照明・明るさ・暗い・明るい・雰囲気」でフィルタし、ゲストが何を不満に思っているかを定量把握してから設計仕様を決定します。本案件では「暗い」「古くさい」が上位だったため2700K/調光対応を最優先にしました。

2027年問題:蛍光灯フェーズアウトへの対応

〜2026年既存蛍光灯の在庫流通・補修部品入手可
2027年〜一般蛍光灯の製造・輸入が事実上終了
2028年〜補修部品枯渇・修理不能化・照明コスト急増リスク

よくある質問

Q. 旅館・ホテルの客室照明はどの色温度が最適ですか?

A. 就寝・リラックスを重視するなら2700K(電球色)が基本です。旅館の和室では2700Kが畳・木材の自然な色味を引き立てます。廊下・ロビーは3000K(温白色)でやや明るく、朝食レストランは3500〜5000Kで食材の色を鮮やかに見せる設計が宿泊施設の定番です。

Q. 旅館・ホテルのLED照明は稼働中に施工できますか?

A. はい。客室は空室のタイミングを利用して1室ずつ施工するため、チェックアウト率への影響なく工事が進められます。廊下・ロビーなどの共用部は深夜帯に区画分割で施工します。全館同時停電は不要です。

Q. 旅館・ホテルのLED化で投資回収の目安は?

A. 中規模ホテル(延床1,200㎡・客室30室)で電力51%削減・年間維持コスト90万円削減を達成した事例では投資回収期間は2〜3年が目安です。蛍光灯の球切れ対応コストがゼロになる維持費削減効果も含めると、実質的な回収は早まります。

使用商品

LED PRO SHOPでは業種別の最適なLED照明製品を取り揃えています。色温度・演色性・防水規格ごとに絞り込んで、施設に合った製品をお選びください。

商品ページで仕様を確認する

まとめ

ホテル・旅館のLED化は「客室2700K/Ra90調光」「ロビー3000K」「廊下人感センサー」の3軸が投資対効果を最大化します。特に客室照明の調光対応はゲスト満足度に直結し、OTA評価の改善→リピート率向上→売上増加という好循環を生み出します。

年間維持管理コスト90万円の削減は、フロントスタッフがランプ交換対応から解放されるという副次効果もあります。本案件の投資回収期間3.9年は宿泊施設のLEDリニューアル事例の中でも短い部類であり、中規模ホテルへの適用効果が高い施工パターンです。