280㎡ドラッグストアのフルLEDリニューアル。医薬品棚Ra90・化粧品4000K・調剤室5000K/Ra95の4ゾーン設計で顧客満足度と省エネを両立。
ドラッグストアの化粧品コーナーは、店舗の中で最も照明の質が売上に直結するゾーンだ。演色性Ra80台の蛍光灯では、ファンデーションの色が実際の肌色と異なって見え、試してから購入を断念するケースが多い。一方で調剤室では、フリッカーのある照明が薬剤師の目を疲弊させ、調剤ミスのリスクを高める。
化粧品コーナー・調剤室・相談カウンター・バックヤードという4つのゾーンがそれぞれ異なる照明要件を持つ——この複雑さを一括で解決できるのがCOBテープLEDの4ゾーン設計だ。
「Ra90に換えた週から、化粧品コーナーで試した商品を実際に購入する率が上がりました。照明を変えるだけで『試して正解だった』と感じてもらえる機会が増えたんだと思います。」(近郊型 ドラッグストア 店長)
本施設は郊外型ドラッグストア。医薬品・化粧品・日用品の3カテゴリを扱い、調剤薬局を併設。既存の蛍光灯照明は全店均一の色温度(5000K相当)で運用されていたが、化粧品コーナーの肌色再現が悪く試色(テスター)の見え方が実際と乖離するという課題があった。また調剤室では薬の錠剤・カプセルの色識別に高演色性が求められていたが、Ra値の低い蛍光灯では視認性が不十分だった。電気代削減を主目的とした改修計画に、「売れる照明設計」の観点を加えた4ゾーン設計を提案・実施した。
| 要件 | 対象エリア | 理由と基準値 |
|---|---|---|
| Ra90以上の高演色性 | 化粧品・医薬品棚・調剤室 | 商品パッケージの色見本と実際の色が一致すること。調剤室ではJIS T 4001「病院照明基準」でRa≥85が推奨 |
| 色温度4000K(化粧品) | 化粧品コーナー | 4000Kは自然光に近く、ファンデーション・口紅・アイシャドウのテスターが実際の着用イメージに近い色で見える。2700K(電球色)では暖かすぎて実際より血色良く見え、5000K(昼光色)では蒼白に見えすぎる |
| 高照度(600〜800lx) | 医薬品棚・化粧品棚 | 小さな文字(用法・用量・成分表示)の視認性確保。JIS Z 9110では薬局・医療の一般作業照度を500lx以上と規定 |
| Ra95以上(調剤室) | 調剤室 | 錠剤・カプセルの色識別(赤/ピンク/橙/白/黄の識別)。調剤誤りリスク低減のため業界標準でRa≥90、理想はRa≥95 |
| グレア制御(UGR≤22) | 全エリア | 長時間滞在する来店客・スタッフのグレアによる疲労防止 |
| ゾーン | 色温度 | Ra | W/m | 延長(m) | 電力(W) | 照度(lx) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Zone A エントランス | 4000K | 90 | 10 | 30 | 300 | 500〜700 |
| Zone B 化粧品 | 4000K | 95 | 12 | 24 | 288 | 600〜900 |
| Zone C 医薬品 | 4000K | 90 | 10 | 38 | 380 | 600〜800 |
| Zone D 調剤室 | 5000K | 95 | 12 | 24 | 288 | 800〜1200 |
| 合計 | — | — | — | 116 | 1,256 | — |
化粧品の種類・用途別に最適な色温度を示した選定マトリクス。◎=最適、○=許容、△=不推奨
| 化粧品カテゴリ | 2700K(電球色) | 3000K(温白色) | 4000K(白色) | 5000K(昼光色) |
|---|---|---|---|---|
| ファンデーション・コンシーラー | △ 肌が暖かく見えすぎ | ○ やや暖色 | ◎ 自然光に近い | ○ やや蒼白 |
| 口紅・リップグロス | △ 赤みが強調される | ○ 暖色系に有利 | ◎ 実際の発色に近い | △ ピンク系が蒼白に |
| アイシャドウ(暖色系) | ○ 暖色が映える | ◎ | ◎ | △ 発色が沈む |
| アイシャドウ(寒色系) | △ 青みが黄ばんで見える | ○ | ◎ | ◎ ブルー系が映える |
| スキンケア(白/透明パッケージ) | △ 黄みがかって見える | ○ | ◎ 清潔感が高い | ○ |
| ネイルカラー | △ 発色がくすむ | ○ | ◎ 実際の爪色に近い | ○ |
化粧品コーナー全体を4000K/Ra95で統一することで、異なるカテゴリの商品を同一エリアに混在させてもほぼ全ての化粧品が「実際の着用イメージに近い発色」で試色できる。2700K(電球色)に多い「店内ではきれいに見えたのに、家に帰ったら違う色だった」というクレームが大幅に減少する。
演色性Ra90以上を選んでも、色温度(K)の選定を誤ると効果が出ません。5000K以上の昼光色は化粧品を冷たく硬い印象にし、3000K以下の電球色は全体的に黄みがかって見えます。化粧品コーナーに最適な色温度は3500〜4000Kで、ターゲット客層・商品カテゴリによって微調整する必要があります。
| 項目 | 既存蛍光灯 | COB LEDテープ | 削減率 |
|---|---|---|---|
| 消費電力 | 2,370W | 1,256W | −47% |
| 年間電気代(1日14h×365日) | 約120万円 | 約64万円 | 年間約56万円削減 |
| 演色性Ra値(化粧品エリア) | Ra75〜80(蛍光灯) | Ra95 | 大幅向上 |
| フリッカー | あり(蛍光管起因) | なし(DC駆動) | 完全解消 |
| ランプ寿命 | 約8,000h | 約50,000h | 6倍以上 |
| 発熱量(化粧品への影響) | 熱線含む・棚内温度上昇あり | IR・UV放射ゼロ | 商品品質保護 |
| 初期投資 | — | 約68万円 | 回収期間 約1年2ヶ月 |
| 用途 | 製品 | 選定理由 |
|---|---|---|
| Zone A(4000K/Ra90) | COB 24V LEDテープ 4000K Ra90 10W/m | ニュートラルホワイトで清潔感と商品視認性を確保。コスト効率を重視 |
| Zone B 化粧品(4000K/Ra95) | COB 24V LEDテープ 4000K Ra95 12W/m | Ra95で実際の肌色・発色に近い試色体験を提供。客単価向上の中核製品 |
| Zone C 医薬品(4000K/Ra90) | COB 24V LEDテープ 4000K Ra90 10W/m | パッケージの小文字視認性を確保。棚下補助にはスリムタイプを使用 |
| Zone D 調剤室(5000K/Ra95) | COB 24V LEDテープ 5000K Ra95 12W/m | 錠剤・カプセル色識別精度を最大化。DC駆動でフリッカーフリーを保証 |
| 電源装置 | 24V DCスイッチング電源 各ゾーン専用 | フリッカーフリー保証。80%ルールで定格の余裕をもって運用 |
| チャンネル | アルミチャンネル(フロストカバー付き) | 放熱・グレア拡散・保護。商品への熱伝達を最小化 |
ドラッグストアは営業時間が長く蛍光灯の消耗が速い業態です。売上に直結する化粧品コーナーの照明が維持できなくなるリスクを、今から計画的なLED換装で回避してください。
3500〜4000Kが最も汎用的です。3000K以下では黄みがかって見え、5000K以上では冷たい印象になります。演色性Ra90以上と組み合わせることで商品本来の色が正確に見えます。ターゲット客層によって選択を変えると効果的です。
作業面(カウンター天板)照度750lx以上が推奨されています。薬剤の量り取り・ラベル確認など細かい作業が多いため、フリッカーフリーかつ均一な照度分布が重要です。施工後には照度計測書を提出します。
棚下にCOBテープを設置することで商品棚の下段まで均一に光が当たり、商品の視認性が向上します。目線より低い位置に陳列された商品のPOPや値札が読みやすくなり、購買率の改善効果があります。
LED PRO SHOPでは業種別の最適なLED照明製品を取り揃えています。色温度・演色性・防水規格ごとに絞り込んで、施設に合った製品をお選びください。
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