選び方ガイド — COBテープ

COB LEDテープのチップ密度・輝度の選び方
W/mと密度で光量と均一性を決める
完全ガイド

「何W/mを選べばいいか分からない」——COBテープ選びで最も多い疑問に答えます。6W〜20W/mの輝度レンジ別の用途と業種別推奨W数を徹底解説します。

6〜20W/m 輝度レンジ別解説 業種別推奨W数一覧 lm/m の読み方 PSU選定計算式 均一性とチップ密度

COB LEDテープは従来のSMD(個別チップ)型と異なり、チップを連続したフィラメント状に並べた構造で均一な面発光が得られるのが最大の特徴です。しかし「COBテープ」と一口に言っても、消費電力は6W/mから20W/m以上まで幅広く存在します。本ガイドでは「どの用途に何W/mを選ぶべきか」を数値根拠とともに解説します。

COBテープの基本構造と「密度」の意味

COB(Chip On Board)とSMDの違い

従来のSMD型テープは1チップずつが樹脂パッケージに封入されています。COB型は裸のチップ(ダイ)を基板に直接並べ、全体を蛍光体入り樹脂でコーティングした構造です。チップ間に隙間がないため「光の点滅」が人の目に認識されず、アルミフレームに入れても境界線が出ない均一な線光源になります。

COB vs SMD — 実用比較

W/m輝度レンジの視覚化

6W
/m
8W
/m
10W
/m
12W
/m
15W
/m
20W
/m

消費電力(W/m)ごとの相対的な明るさイメージ。同じCOBテープでも電圧・品質により lm/W 効率が変わります。

4グレードの用途と特徴

6〜8W/m
ライトグレード
目安:600〜850lm/m(効率110lm/W時)
間接照明・アクセント光・家具フレームのアンダーライト・棚下照明。主照明を補助する「演出目的」の光量。直接照明としては暗すぎるが、間接の「陰影づくり」には最適。
10〜12W/m
スタンダードグレード
目安:1,000〜1,200lm/m(効率100lm/W時)
飲食店・美容室・アパレル・オフィスの補助照明。天井コーニスでの間接照明や、カウンター・棚照明として。住宅のリビング・ダイニングの主照明にも使用可。
15W/m
ハイグレード
目安:1,500〜1,650lm/m
ショールーム・ギャラリー・高級ホテルロビー・工場ラインの補助照明。単独での天井照明に十分な光量。アルミフレームへの密着放熱が必須。
18〜20W/m
プログレード
目安:1,800〜2,200lm/m
検査ライン・工場メイン照明・屋外サイン強照射。大光量が必要な業務用途。PSUの容量計算と放熱管理が特に重要。電圧降下対策(24V両端給電)必須。

業種別推奨W/mと色温度

業種・用途 推奨W/m 推奨色温度 演色性 補足
レストラン・居酒屋(間接照明) 8〜10W 2700〜3000K Ra90 食材の見栄えにはRa90必須
カフェ・バー(アンビエント) 6〜8W 2700K Ra90 暗めの演出が目的
アパレルショップ(商品棚) 10〜12W 3500〜4000K Ra90〜95 布地の色再現にRa90以上
ジュエリー・宝飾店 12〜15W 4000〜5000K Ra95 石の輝きにRa95必須
美容室・サロン(施術面) 10〜12W 4000K Ra95 肌色・髪色の正確な判定
ホテルロビー・客室 8〜10W 2700〜3000K Ra90 調光(PWM/0-10V)対応推奨
自動車ショールーム 12〜15W 5000K Ra95 車体色の正確な再現が最優先
オフィス(主照明補助) 12〜15W 4000K Ra80〜90 JIS Z 9110 500lx推奨を達成
食品工場・検査ライン 15〜20W 5000〜6500K Ra90 IP67必須・高照度で異物検出
屋外サイン・看板(バックライト) 10〜15W 6500K(昼光色) Ra80以上 IP67・UV耐性シリコンカバー必須
住宅リビング(主照明) 10〜12W 3000〜4000K Ra90 調光で場面に合わせた演出可
住宅キッチン(作業照明) 12W 4000K Ra90 手元の均一な照度確保が目的

光束(lm/m)の読み方と計算

PSU必要容量の計算手順(教室3教室・Zone B を例に)

1
必要テープ長を決める:3教室 × 各12m = 36m
2
選定W/mを決める:8W/m(スタンダード)
3
計算消費電力:36m × 8W/m = 288W
4
安全係数(20%マージン)を乗じる:288W × 1.2 = 345.6W → 350W以上のPSUを選択
5
電圧降下を考慮:36mのテープ1本を1端給電すると末端で電圧が下がる場合がある。10m以上は両端給電または200W PSU×2台で分割給電を検討
結論:36m × 8W/m のケースは 350W以上の定電圧スイッチング電源(24V)を1台使用し、テープは12mずつ3分割で給電するのが最も安全。

lm/W効率(発光効率)の見方

製品スペックの「lm/m(1mあたりの光束)」を「W/m(1mあたりの消費電力)」で割ると発光効率(lm/W)が求められます。同じ8W/mでも品質の高いCOBテープは効率110〜120lm/Wを達成し、880〜960lm/mを出力します。安価な品では70〜80lm/Wにとどまり、同じ電力で20〜30%暗い結果になります。

W/m 効率(高品質) lm/m(高品質) 効率(低品質) lm/m(低品質)
6W/m 120lm/W 720lm/m 75lm/W 450lm/m 37%差
8W/m 115lm/W 920lm/m 75lm/W 600lm/m 35%差
10W/m 110lm/W 1,100lm/m 70lm/W 700lm/m 36%差
12W/m 105lm/W 1,260lm/m 70lm/W 840lm/m 33%差
15W/m 100lm/W 1,500lm/m 65lm/W 975lm/m 35%差

均一性と放熱——COBテープを正しく使うためのポイント

なぜアルミフレームが必要か

COBテープは密度が高いため、発熱量が同W数のSMDより多い傾向があります。熱がこもるとチップの接合部温度(Tj)が上昇し、光束維持率(L70到達年数)が大幅に下がります。アルミフレーム(Uチャンネル・Tチャンネル)はテープの熱を放散するヒートシンクとして機能し、適切なフレームを使うと寿命が2〜3倍に延びることが知られています。

放熱の実用チェックリスト

⚠️ よくある選び間違い5パターン

COBテープ選定フロー(5問)

  1. Q1. 照明の目的は「演出(間接)」か「作業(直接)」か?
    演出目的 → 6〜10W/m 作業照明補助 → 10〜12W/m メイン照明 → 12〜20W/m
  2. Q2. 設置場所はアルミフレーム(Uチャンネル)が使えるか?
    使える → どのW数でも可 使えない(直貼りのみ) → 10W/m以下を強く推奨
  3. Q3. テープ1本の長さは何mか?
    〜5m → 12V・24V どちらでも可 5〜10m → 24V推奨 10m超 → 24V必須+両端給電検討
  4. Q4. 演色性(Ra)の要件は?
    飲食・住宅 → Ra90 美容・アパレル・ジュエリー・自動車 → Ra95 工場・倉庫・廊下 → Ra80〜
  5. Q5. 調光は必要か?
    不要(固定点灯) → 定電圧電源直結でシンプル PWM調光 → 対応コントローラーと組み合わせ 0-10V / DALI → 対応電源が必要(別途選定)

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